政治家や評論家と称する連中は単純な人間が多くて笑えるのだが、ようは思考停止で物事を単純化させることで現実から視線を逸らしていこうとするのが目に余る。三橋なんとかって評論家は、TPP問題の話をテレビタックルでやっている時に農協かなんかの天下りだったか忘れたが、それに類する話をしていた時に、突然「デフレが問題なんです」と言い放った人もいた。もちろん三橋貴明とか名乗る奴のことだ。なんでTPPに関連づけた天下りの問題の話しているのにデフレが突然出てくるのか意味がわからない。これこそ現実から目を逸らして物事を単純化して逃げているだけで議論にすらなってはいない。一般の単純思考しかできない奴には受けがいいかもしれないが、自分から見たらまともに議論ができないで逃げているだけの奴にしか見えない。岸博幸も三橋の話の方向逸らしを指摘して批判し、話を元に戻せばよかったのだが、いかんせん、あの人は脊髄反射でのやりとりは下手で、そこまで思いつかなかったようだ。
 ようはデフレだろうがなんだろうが、チャンネル桜に出てくる既得権擁護のおかしな連中は、TPPに反対するためのくだらない屁理屈を作るために、今の日本が抱える問題を無視してでも話を逸らしたいだけでしかない。いかに関税という税金で小麦の農家が潤い、そして官僚が潤っているのかを理解していないようだ。関税を無くせばデフレになる?だからどうした。関税廃止でデフレの要因ができることを問題にするのなら、消費税増税はインフレ要因だから消費税に賛成するとでも言うのか!とも言いたくなる。デフレが問題だからTPP反対とか言ってる奴らは、じゃあ消費税増税には賛成なのかと。

 政治家も増税が大好きだ。とくに社会保険料はどんどん値上げして現役世代の負担を増やしている。しかも国家的なネズミ講ですでに破たんは目に見えている。そして相変わらず企業年金の運用失敗も企業側に負担させて連鎖倒産する仕組も改革しておらず、社会保障のためと称して増税増税増税と、もはや病気なのではないかと思えることばかりだ。こういった不景気の原因を自ら作っておいて、最後の手段は日銀のデフレ政策が悪いとか言って、何でもかんでも日銀のせいにして自分達の政策のミスからは目を逸らす。
 日銀をサンドバックにするのは簡単だが、さんざん増税ばかりして社会福祉を膨らませ、それで停滞しても日銀のせいでは典型的な思考停止。とくに森永卓郎とか名乗る人物は更に面白い。経済を停滞させているのは増税したい財務省の陰謀で、経済を停滞させることにより税収が不足するから、だから増税は必要だという世論を作りたいみたいなことを真顔で言ってのける。しかも、日銀の職員は給料は下がらないからデフレの方が有利で、だからわざとデフレ政策を取っているとまで言ってのける。ここまでくると精神病院にでも行けと言いたくなる。
 経済を停滞させる政策を言っている政治家や学者と名乗る評論家達が、なぜかすべてを日銀のせいにしたがるのは非常に単純で、現実から目を逸らしたいからだ。票がほしい政治家はポピュリズム大衆迎合が大好きで、頑張った者が損をしやすい社会を自ら形成しておいて、経済が停滞すると日銀のせいにしたりする。つい最近では新自由主義のせいだとか言ってのけたのだが、ようは自分達の無能さを隠すために他人のせいにしたがっているだけでしかない。評論家は政治家よりお気楽な立場だが、デフレだのインフレだのと単純化したがる奴に社会主義政策が大好きな奴が多いのも偶然ではないだろう。
 実際に経済を停滞させる制度はそのままになっている日本において、制度改革とは無縁の日銀に責任を転嫁することほど簡単なことはない。自分達の社会主義政策(公共投資、雇用規制、公共料金の独占性、企業や金持ちにばかり負担を強いる税制)に沿っている日本が停滞するのは必然であり、いちいち日銀のせいにしても何も進歩はないことを評論家の連中は理解しているのだろうか?

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