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下水道復旧進まず 宮城県が生活排水節水呼び掛け

 東日本大震災で被災した下水道管の復旧工事が進まず、大雨時にマンホールから汚水があふれ出す被害が懸念されている。県は梅雨による降雨量の増加を踏まえ、風呂や洗濯など生活排水の節水を呼び掛けている。
 20日に東北南部を通過した台風4号に伴う大雨では、被災した下水道管に雨水や地下水が流れ込み、多賀城市と利府町の一部で汚水があふれる影響が出た。
 昨年9月の台風15号やことし5月初旬の大雨でも、県の浄化センターに近い多賀城、岩沼両市で同様の事態が発生した。
 県が昨年5月に実施した調査によると、県内の下水道計9700キロのうち、220キロで下水道管の被災が判明した。地震の揺れで管の接続部分にずれが生じたり、汚水が流れるようにした勾配が変わって流れが悪くなったりしているという。
 被災した下水道管について県は2015年度の完全復旧を目指すが、沿岸部で入札が不調になる復旧工事が出るなど、工期の遅れが不安視されている。今後も雨量が多いと汚水があふれる可能性があるという。
 県下水道課は「下水道管の災害対策なども必要で復旧工事に時間がかかっている。家庭などから下水道に流れ込む量自体を減らすしかない」と話している。


2012年06月22日金曜日


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