香川「０泊４４時間」の緊急渡英

　イングランド、プレミアリーグの名門マンチェスター・ユナイテッドへ移籍する日本代表ＦＷ香川真司（２３）が２１日、正式契約の締結に必要なメディカルチェックを受診するため、成田空港発の航空機で緊急渡英した。関係者によると、マンＵサイドの手配によって前日２０日夜に急きょ決定。総移動距離２万６９１キロの「０泊４４時間」弾丸ツアーで現地滞在はわずか１１時間、２３日夜に帰国する異例の強行軍だ。

　関係者によると、今回はメディカルチェックのみが目的で、現地で会見の予定もないという。出発直前の香川は「（メディカルチェックが）取りあえず無事に終われば。（ホームの）オールドトラフォードには？　いずれ見るので、今回は行かない」と話した。正式契約への懸案事項はほぼないため、マンＵサイドは時差ぼけなど香川の体調面への影響が最も少ない「ヒット＆アウェー」を提案したようだ。

　香川自身は２１日午前、仙台市内のキリンビール仙台工場で、日本サッカー協会とキリングループの復興支援活動に参加。被災した児童１１４人とサッカーを通じて交流を深め、「どんな環境でも夢や目標を持ち続けることが大事」と呼び掛けた。さらに、「子どもたちに顔と名前は覚えてもらえたと思うので、今度は（テレビの）画面を通していいプレーを見せたい」と新天地での決意を表明した。　（松岡祐司）