中国重慶市の共産党委員会書記だった薄熙来(ポー・シーライ)氏(62)の妻で、英国人男性を殺害した疑いで拘束された谷開来(クー・カイライ)容疑者(53)が、党当局の調べに対し、殺人容疑を認める供述をしていることがわかった。谷容疑者は当時、海外への不正送金疑惑で当局の調査を受けており、送金にかかわった英国人を口封じのために殺した、と説明しているという。
胡錦濤(フー・チンタオ)党総書記の秘書室にあたる党中央弁公庁がこのほど、捜査の中間報告書をまとめ、幹部らに通達。これを読んだ複数の党関係者によると、当局は自供を受け、谷容疑者を起訴する方針を固めた。同時に、薄氏が谷容疑者の行為を把握していたかどうかなどについても調べを始めたという。
党関係者によると、谷容疑者は中国北部の政府関連施設に拘留され、調べを受けている。英国人実業家ニール・ヘイウッド氏(当時41)の殺害について、「精神的に追いつめられて犯行に及んだ」と供述し、具体的な殺害の状況についても説明しているという。