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'12/6/22

アストラム延伸、路線見直し



 広島市は、財政難で凍結しているアストラムライン延伸計画3路線のうち、西風新都線(広域公園前―JR西広島、6・2キロ)の予定ルートを見直す方針を固めた。沿線の大規模開発エリア「ひろしま西風新都」(安佐南区、佐伯区)で大型商業施設を備えた複合団地の開発計画が動き始めたのを受け、延伸実現に向けて乗客増につながる新ルートを探る。

 西風新都線は、停滞する西風新都開発の起爆剤として、昨年4月に就任した松井一実市長が事業化に意欲を示している。

 西風新都線の予定ルートは市が1999年に設定。現在の終点の広域公園前駅(安佐南区)とJR西広島駅(西区)を結ぶ。事業費は当時の試算で約700億円。1日平均2万人の利用を見込む。

 予定ルートは西風新都南端の石内東地区をかすめる。ここに広島電鉄(中区)が2007年、約82ヘクタールの複合団地を造る方針を表明した。現在、15年の完成を目指して市に開発許可を申請中。2600人規模の団地となる計画で、流通大手イオン(千葉市)が大型商業施設の出店を検討する。大型商業施設は広島都市圏で最大級になる見通しだ。

 市はアストラムライン延伸計画について来年度中に事業化の可否を判断する予定で、判断材料を示すための検証作業を進めている。その中で「団地や商業施設を通って予定ルートより乗客増が見込める新たなルートを検討する」としている。




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