ロシアへの移動のため空港に到着したCSKAモスクワの本田圭佑=成田空港で
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日本代表MFの本田圭佑(26)が20日、来季のCSKAモスクワでのプレーに備えるため、ロシアへ向けて出発した。「リーグ戦に向けた準備をしたい」と7月末にスタートするロシアリーグへ気合を入れた本田だったが、航空機の出発直前に成田空港で不審物騒ぎが起き、あわや飛び立てなくなるという旅立ちとなった。
この男の行くところには何かが起こるのか。豪州戦後に視力矯正の手術を受けたという本田が、サングラスで目元を隠して、チェックインカウンターを通過したわずか50分後。成田空港の第1ターミナルは物々しい空気に包まれた。
本田が機内に向かった午前11時50分ごろ、持ち主不明のキャリーバッグがチェックインカウンター前に放置されているのが発見された。爆発物の疑いもあるため千葉県警の機動隊が緊急出動。約30人の警察官に警察犬も2頭が動員された。
荷物が発見された15分後には調査の結果、爆発物など危険なものではないと確認された。アナウンスされた12時5分は、ちょうど本田の乗った航空機が離陸する時間だった。発見される時間が少しでもずれていれば、あわや飛び立てずというニアミスだった。
空港で本田は3カ月後の最終予選のことを質問されると、「やることがいっぱいある。リーグ戦に向けた準備をしたい」と淡々とコメント。また、チームでパリ・サンジェルマン(PSG)との練習試合があることを聞くと、「知らなかった。チャンス? 誰の? なんのチャンス? (PSGの)どこがビッグクラブ? その考え方は僕にはなかった」とキッパリ。
自ら「ビッグクラブにふさわしい」と言い放つ本田にとって名門PSGですらただの1クラブにすぎないのか。マンUへの移籍が決まった香川に対するライバル心をむき出しにしてロシアへ旅立った。 (荒川敬則)
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