証拠が全て出ていれば〈１５年の叫び　東電社員殺害〉

　「思ってもいない結果が出た」。昨年７月、最高検と東京高検が受けた衝撃は大きかった。「検察の立証の一部が崩れたことは間違いない」。ある検察関係者は当時、声を落とした。

　再審請求審で実施されていた遺留物のＤＮＡ型鑑定で、殺害された女性（当時３９）の体内に残っていた精液と、現場のアパートの室内…