NHK京都府のニュース 京都放送局
大飯原発警報作動も公表半日後
関西電力大飯原子力発電所の3号機で、19日夜、発電機のタンクの水位が下がったことを示す警報が作動しました。大飯原発3号機では、今月16日、発電に向けた準備作業が始まったばかりですが、関西電力がトラブルを発表したのは半日後で、国の原子力安全・保安院は発表の遅れを謝罪しました。関西電力によりますと、大飯原発では、19日夜9時50分ごろ、3号機の発電機を冷やすための水をためるタンクで、水位が下がったことを示す警報が作動しました。このため作業員がタンクを調べたところ、水漏れは起きていないものの水位は通常より5センチほど低かったということで、関西電力は、今後、水位が通常より5センチ高く保たれる対策を取ることにしました。
大飯原発の3号機では、16日、政府の運転再開の決定を受けて、発電に向けた準備作業が始まったばかりで、国も検査官が中央制御室に常駐し事故やトラブルが起きた際、迅速に対応するための「特別な監視体制」をとっています。しかし、トラブルが発表されたのは発生からおよそ13時間がたった20日午前11時でした。
関西電力は「法令では、公表するレベルではないので、昨夜は発表しなかった」としていて、経済産業省での会見で担当者は、「今後は同じ程度のトラブルが起きても即座に公表しない」と話しています。
これに対し原子力安全・保安院の森下泰 統括管理官は、地元、福井県おおい町で記者会見し、「自分の判断ミスで発表が遅れ申し訳ない」と謝罪しました。
また、保安院は「発表する側が一方的に決めるのではなく、発表を聞く側の意見も聞いて双方が納得した上でやっていくのが基本だ」として事実関係を調べた上で必要に応じて改善を促す考えを示しました。
06月20日 16時17分
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