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 初めまして、ヴェンデッタと言うものです。このたびは書き溜めていたオンラインゲームものの小説を投稿してみることにしました。設定や読み辛いところがあるかもしれませんが、応援の程よろしくお願いいたします。
 
 では第1章開幕です!!
始まりは未だ遠く
第0話 始まりの日
 高校二年生である黒河裕介の学校内での評価は『頼りになるいい人』だった。相談には親身に答えてくれる、何かあった時は的確なアドバイスを送ってくれる、不得手教科はあるものの勉強も教えてくれる、それでいて過度に干渉してこない。まさしく『いい人』の鏡のような人物だった。だがそれは表向きの話、彼の実際の姿を見たらほとんどの人は幻滅する。なぜか?理由は恐ろしく単純明快だ。その理由とは・・・彼が重度のネットゲーマーだったからだ。

 なぜ彼がここまで、この世界にハマってしまったのか、その理由は数ヶ月前、彼がオンラインゲームを始めたところまでまで遡る・・・。

 数ヶ月前 帝都『ルスラ・ウィルド』

 2016年現在、全世界で5000万人以上がプレイしているVRヴァーチャルリアリティ)MMO(マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン》RPG、仮想現実空間で自分がまるでその世界で戦うというネットゲーマー達の夢をかなえた究極のRPGにして、ワールドシェア1位のオンラインゲームがこの『ブレイブワールドオンライン』だ。ファンタジックな世界観に5000種類以上の武器防具、様々な職業にモンスター、そして戦闘以外にも鍛冶や裁縫、釣りや料理、音楽などが多数用意され、ゲーム内で生活することができると言うところが好評を博している。

 BWOのサービスが始まったときから存在するというレイヴェア大陸にある国家、オルテンシア帝国の首都『始まりの街』こと帝都ルスラ・ウィルドはいつも賑やかだ。初心者はたいていこの街を拠点にしているので、それに合わせて自然と人も集まってくる。アイテムショップや鍛冶屋も店を広げている。その中でも多くの店が軒を連ねるメインストリートを一人の青年にして、裕介のこの世界の分身でもあるキャラクター・・・ニルヴァーナが歩いていた。彼の職業は大剣士、パーティーの前衛職の中では2番目に人気の職業だ。装備は白いシャツにレザー系の防具を装備している。背中に装備しているのはレベル10から装備できる大剣、バスターブレイズを装備、服装も装備もまだまだ未熟な典型的なBWOルーキーの一人だった。現在のレベルは11、まだまだ新人に毛が生えた程度で、今はミッションの終了報告を終えてきたところだ。

 簡単だった割に意外と報酬が多いスカルフラワー討伐は彼にとってもいい稼ぎ口でもある。生産系スキルを上げるつもりはないので武器の素材になるもの以外は街にあるNPCの道具屋に売ってこのゲーム内の通貨であるV(ヴュート)に換金する。

「ねえ、あんた、初心者だよね」

 再び経験値を稼ぎにフィールドに出ようとした時、後ろから声を掛けられた。振り返ると、そこに立っているのは男女の二人組、男の方は片手剣使いで、女の方は彼と同じく大剣使いだった。装備から見るにおそらくレベルは20代後半か30代くらいだろうと彼は推測した。

「そうですけど……どうかしました?」

「いや、ここからちょっと行ったところに経験値をガンガン稼げるフィールドがあるのよ。どう、行って
みる?」

 女の方が彼に尋ねてきた。レベルは可能な限りあげておきたいので、素直に誘いに乗ることにした。

「じゃあ、お願いします」

「堅い堅い、もっと気楽に行こうよ。私はカルラ。よろしくね」

「俺はレイズだ。よろしくな」

「ニルヴァーナです、よろしく」

 こうして三人は街を出た。だが、この判断こそが後に重大な過ちを招くことになるなど当時の彼は予想だにしていなかった。
 では感想をお待ちしております!!


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