国防

中国領土への戦力投入を目指す米陸軍・海兵隊

米国の決意に対して、日本はどう対処すべきか

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北のミサイル発射なら国連安保理で対応も、クリントン米長官

米海軍第7艦隊の航空母艦〔AFPBB News

 第1に、中国の海洋進出は、海・空の脅威が主体であるとの偏った認識である。

 もう一方の側で、新大綱策定の段階において、中国の脅威に対抗する米軍の戦略としては、海・空軍が中心となる「海空戦」構想のみが浮上していたことから、その動きに引きずられた側面もあろう。

 もともと、米国のアジア太平洋戦略は、基本的には海軍戦略であり、海上自衛隊と米第7艦隊は、緊密な共同連携の下に運用される。

 また、航空自衛隊は、高額の最新鋭戦闘機を米国から輸入せざるを得ない。このため、我が国の防衛政策は、防衛大綱策定の度に、それらの影響を受ける構造的問題があるのは否定できないところであろう。

 しかし、中国が石油・天然ガスなどの海底資源や漁業資源を確保するため海洋権益を拡大したいと欲する以上、他国の領土を占領する以外に道はない。なぜならば、国連海洋法条約が認める排他的経済水域(EEZ)は領土に付随するからである。

 そのためのみならず、日米に対決する立場で、米国の「アクセスの獲得・維持」構想と同様の目的をもって、中国軍は、日本領土に対して陸軍および海兵隊の陸上部隊を侵攻させる蓋然性が極めて高い。その目標は、尖閣諸島などの島嶼部に止まらず、沖縄を中心とする南西正面から九州・西日本にまで及んでこよう。

 なぜなら、我が国は、中国が海洋進出の目標ラインとして設定している「第1・第2列島線」に含まれ、その目指す戦略の主要な標的となっており、また、そこには中国の軍事的挑戦を阻止しようと構える自衛隊及び在日米軍(基地)が存在するからである。

 つまり、我が国は、中国の日本領土への直接侵略を排除することを基本とした防衛力あるいは防衛体制の整備強化が必要である。それにも拘わらず、中国の最終作戦目的を排除し、我が国防衛の最後の砦となる陸上自衛隊を削減するとは、国家として危険極まりない愚行としか言いようがないのである。

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