本日6月20日、参議院本会議において著作権法の一部を改正する法律案が可決、成立しました。この中には「違法に配信されているものであることを知りながら、有償の音楽・映像を私的使用目的で複製する行為」(私的違法ダウンロード)に罰則(2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金、またはこの併科)を設ける著作権法第119条の改正が含まれております。
2010年の当協会の調査では43.6億ファイルもの音楽や映像が動画共有サイトやP2Pファイル共有ソフト等を介して、不正にダウンロードされていると推定されており(*1)、このような実態が音楽創造のサイクルに重大な影響を及ぼしているため、他の音楽関係団体とともに今回の法改正の必要性を訴えて参りました。
今般、著作権法の一部を改正する法律案が可決、成立したことを歓迎すると共に、これまでの関係各位のご支援に深く感謝申し上げます。
今後は、今年10月1日の改正法施行(*2)に向けて、改正の趣旨を十分に周知するための広報活動等に積極的に取り組んで参ります。
【北川会長コメント】
このたび、「私的違法ダウンロード」への罰則の導入を含む著作権法の一部を改正する法律案が可決、成立し、今年10月1日から施行されることとなりました。これもひとえに、関係各位のご理解とご支援の賜物と感謝申し上げます。
今後は、改正法の趣旨を広く皆様にご理解いただくための広報活動を積極的に行うとともに、ユーザーに対するよりよいサービスの提供に一層努めて参ります。
今回の法改正によりインターネット上で蔓延する著作権侵害行為が減少し、健全なインターネット社会が実現することを期待するとともに、新たな音楽・映像の創作活動に一層努めて参る所存です。
*;1 2011年3月9日に公表した「違法配信に関する利用実態調査」結果参照
(http://www.riaj.or.jp/release/2011/pr110309.html)
*;2 今回成立した著作権法の一部を改正する法律案のうち、「私的違法ダウンロード
の罰則化」と「著作権等の技術的保護手段に係る規定の整備」は今年10月1日
が施行期日です(それ以外の改正法の施行期日は来年1月1日です)。
|