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大阪市、岩手のがれき3.6トン処分へ

 大阪市は20日、東日本大震災で発生した岩手県のがれきを人工島・夢洲(ゆめしま)の焼却灰処分施設「北港処分地」(73ヘクタール、大阪市此花区)で受け入れることを正式決定した。27日以降、橋下徹市長も出席して地元の此花区などで住民説明会を行った上で、来年2月から本格的に受け入れを始め、2012、13年度で計約3万6000トンを処分する。

 市の計画では、7月の市議会に提案する補正予算案に関連経費約9500万円を計上。11月に舞洲(まいしま)のごみ焼却施設で試験焼却を行った後、処分地に放射性物質を吸着する鉱物「ゼオライト」を敷き詰め、焼却灰を埋め立てる。来年度予算案にも約3億9000万円を計上する予定。受け入れ量は12年度約6000トン、13年度約3万トンという。

 この日の市の幹部会議で、所管する環境局が、市民からの意見約3500件のほとんどが受け入れ反対だったと報告したが、橋下市長は此花区以外でも住民説明会を開き、理解を求めて実施に移す考えを示した。

 震災がれきを巡っては、環境省が今月5日、処分地内の海面や未整備の陸地に埋め立てるいずれの方法でも、「安全性は確保できる」とする評価結果を市に報告。大阪府の専門家委員会も、この結果を「妥当」とする結論をまとめていた。

 同省によると、東京都が昨年9月、震災がれき約50万トンの13年度末までの受け入れを自治体で初めて表明。その後、受け入れを表明した山形や青森など5県に対し、国が計56万トンの処分を要請した。ほかに大阪府を含む25道府県が受け入れを表明、検討している。

 橋下市長は報道陣に「大阪市が受け入れようとしている岩手県のがれきについては、(安全性は)しっかり確認している。市民に理解してもらえるよう説明を尽くしたい」と述べた。

2012年6月20日  読売新聞)
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