カナダ、今秋にもＴＰＰ参加へ　

　【ロスカボス（メキシコ北西部）＝青柳知敏】米通商代表部（ＵＳＴＲ）は１９日、カナダの環太平洋連携協定（ＴＰＰ）への交渉参加を、米国など現行の交渉国９カ国が認めたと発表した。２０カ国・地域（Ｇ２０）首脳会合に参加しているオバマ米大統領とカナダのハーパー首相は共同声明で「両国はＴＰＰ交渉の迅速な妥協という目標を共有している」と表明した。

　オバマ大統領は１８日にメキシコのカルデロン大統領と会談し、カナダのＴＰＰ交渉参加に賛成する意向を伝えていた。

　カナダとメキシコは昨年１１月、日本とともに交渉への参加を表明。メキシコは１８日に参加への承認を得ており、国内の調整や米国との事前協議に手間取る日本が取り残された形になっている。

　米政府はカナダとメキシコの参加表明を議会に通知。議会手続きには９０日間が必要で、両国の正式参加は今年９月ごろになる見通しだ。

　カナダのハーパー首相は交渉について「市場開放と新たなビジネスの創設は、雇用と成長、そしてカナダの長期的繁栄への機会をもたらす」との期待を表明した。メキシコ、カナダの参加が正式に決まれば、ＴＰＰ交渉国は１１カ国になる。

（中日新聞）