「コロコロみそドリア」と床とこのシェフの綿貫佐智子さん |
深谷市荒川のカフェ「床とこ(とことこ)」で、県立松山女子高校2年生の長南里歩さん(16)が考案した料理をもとにした「コロコロみそドリア」が、期間限定のランチメニューとして商品化されている。「第32回牛乳・乳製品利用料理コンクール埼玉県大会」(主催・県牛乳普及協会)に出品された料理から選ばれた。
昨年10月に開かれた同コンクールには、高校生を中心に600点を超えるレシピが出品され、10点が入賞に輝いた。酪農関係者、地域の飲食店、学校が連携を取り、このうち1品を毎年商品化している。高校生の励みにしてもらうとともに、牛乳の消費拡大や地域の名物料理を目指した取り組みだ。
松山女子高校では、同コンクールの出品メニューのレシピが、1年生の夏休みの課題としてだされた。牛乳が大好きな長南さんは、牛乳と発酵食品が相性が良いのを知り、みそと合わせてグラタンを作ることにした。最近は高校生も野菜不足であることから、旬の野菜をたっぷり使い、さいころ状に切って入れた。
長南さんのメニューは上位3点に選ばれなかったが、床とこのヘルシー志向のコンセプトに合ったことから選ばれた。床とこでは、大学生の息子がいるお母さんシェフの綿貫佐智子さん(45)が中心となって、試作を繰り返した。みそ味がご飯に合うことから、グラタンをドリアに変更。牛乳とみその濃厚な味わいに合うように、ご飯は酸味のあるケチャップライスに。体に優しい雑穀米を使った。
食材の野菜はジャガイモ、サツマイモ、ズッキーニ、パプリカなど6種類の旬の野菜。長南さんからの意見を取り入れて、歯ごたえと食感が楽しめる大きさに。野菜の彩りも美しい。ほのかなみそ味が牛乳とマッチし、和風味のドリアといった感じ。「野菜がいっぱいで、牛乳やチーズにはカルシウムが豊富。栄養満点の料理ですね」と、綿貫さんも太鼓判を押す。
長南さんも「この料理は、酪農家や野菜を作っている農家、いろいろな人たちの苦労があってできている料理。すごくおいしいので、ぜひ食べに来てほしい」と話していた。
「床とこ」は大型雑貨店「B.B.Boo(ビービーブー)」内。コロコロみそドリアは30日までの販売で、1日10食限定のランチメニュー。ドリンク、サラダ、フルーツとセットで980円。
問い合わせは、床とこ(048・579・1788)へ。