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【芸能・社会】

清志郎の魂だぜぇ〜 音楽の聖地巡礼写真集で甦る

2012年6月20日 紙面から

メンフィスの綿花畑は収穫後で、花が咲いている畑を探して車を飛ばしたら隣のアーカンソー州だった。この後、忌野清志郎さんは綿花を鼻の穴に突っ込んだりして楽しんでいたという(鋤田正義氏撮影)

写真

 2009年5月2日に亡くなったミュージシャン、忌野清志郎さんの写真集「SOUL」が26日に集英社から発売される。1992年に「月刊PLAYBOY」に2回にわたって掲載された企画を再編集、生き生きとした清志郎さんがよみがえった。

 清志郎さんの旅を、デヴィッド・ボウイの「HEROES」のジャケット写真などで知られるカメラマン鋤田正義さんが撮影した1回10ページの特集。RCサクセションの活動を停止して、91年にソロ2枚目のアルバム「Memphis」のレコーディングのため、米メンフィスを訪れた清志郎さんに、マスタリングまでの時間を利用して、“音楽の聖地”を回ってもらい、文章を書いてもらおうという企画だった。

 今回は、雑誌に掲載された写真のほかストックを合わせて74カットを収録。原稿も当時のまま再録される。

 メンフィスをはじめニューオーリンズ、シカゴ、ニューヨークを約2週間かけて回った清志郎さん。特に、R&B、ブルースを愛していただけに、ブルース発祥の地とされるメンフィスには思いひとしおだったようだ。

 「とうぜん、メンフィスのことはいつも気になっていた。写真で見たこともある。しかし、実際に来てみると、な、なんだ? ここは! シカゴ発の国内便から降り立ったおれは、目ざとくイイものを発見した。さすがメンフィス、うれしいことに空港のエスカレーターからしていきなり『OTIS』なんだぜ!」

 高校時代に聴いて「ブッ飛んだ」という巨匠オーティス・レディングの名が掲げられている光景に素直に感激した様子がつづられている。写真の多くも、40歳の清志郎さんの少年のようなまなざしが印象的だ。

 駆け出し編集者として旅に同行して、今回の写真集を手掛けた集英社第5編集部の内山直之編集長は、「追悼ではなく清志郎さんの新しい作品として企画しました。あまり旅行者が行かないような危ないところへも平気でどんどん入っていって、時にはテキトーな英語で話していた清志郎さんは、ものすごく自然体でした。雑誌を知らない方もいると思うので、多くの方に見ていただければ」と話している。

 7月9日まで東京・青山ブックセンター本店で展示会を開催中。7月8日午後4時から、鋤田さんと箭内道彦のトークショーが開かれる。

 

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