東京メンテナンス未公開株詐欺:集金3億円、ほぼ給与に 容疑で7人目を逮捕−−福岡県警など
毎日新聞 2012年06月02日 西部夕刊
ビル管理会社「東京メンテナンス」の未公開株を巡る詐欺事件で、福岡県警などの合同捜査本部は2日、自称東京都中野区中央、元同社通商部長、武田英夫容疑者(57)を詐欺容疑で逮捕したと発表した。逮捕者は7人目。捜査関係者によると、元同社社長の亀井正行容疑者(73)らが株購入者などから集めた約3億円のほとんどを社員の給与などに充てたことも判明。事業や配当に使った形跡はなく、合同捜査本部は当初からだまし取る目的だったとみている。
逮捕容疑は、亀井容疑者ら他の6人と共謀し、09年1月〜10年3月、福岡県内の自営業の女性(80)ら4人に、債務超過状態で上場見込みがないのに「上場すれば1株(35万円)が数百万円になる」とうそをつき、自社の未公開株計640万円を販売し、現金をだまし取ったとしている。
同社関係者は毎日新聞の取材に「武田容疑者が株の売却を担当していた」と話した。
合同捜査本部は今後、株を売却した経緯などを追及する方針で、武田容疑者は「だますつもりはなかったが、結果的にだました」と容疑を否認したという。