ニュースランキング

'12/6/7

上水用井戸3カ所が無認可




 広島県北広島町が上水道の水源に使っている井戸3カ所について、県の認可を受けていないことが6日、分かった。うち1カ所は水利権のない川から取水している可能性があり、町は代替の水源を確保する方針。他2カ所は認可手続きを取る。いずれも定期的に水質調査をしており、飲用に問題はないとしている。

 3カ所は、同町壬生(旧千代田町)の壬生浄水場で使う川東取水場の井戸と、同町戸谷(旧豊平町)の琴庄簡易水道浄水場の二つの取水用井戸。

 市町が上水用の水源を利用する場合、水道法に基づき、水量などのデータを県に提出して事業認可を受ける必要がある。

 壬生浄水場は町が再整備のため2010年6月に認可状況を確認したところ、1979年設置の川東取水場が無認可と判明。さらに県の10年9月の調査で、水利権のない江の川から伏流水をくみ上げている可能性があることが分かった。

 同浄水場は給水人口約4200人で、三つある取水場のうち川東が給水量の約半分を占める。ただ、新たに水利権を得るのは難しいため、町は国、県と協議の上、当面の使用継続を判断。別の井戸を掘るなど対応を急ぐ。 一方、給水人口230人の琴庄簡易水道浄水場の問題の二つの井戸の設置時期は、一つが96年で、もう一方は不明。本来は渇水時などに使う予備水源のため認可は不要だが、実際には別の井戸と一緒に日常的に水をくみ上げていた。昨年12月の県の定期検査で判明し、町は認可申請の準備を進めている。

 町は無認可の原因について合併前の状況も含め調査中。町上下水道課は「一刻も早く適正状態になるよう対処したい」としている。

【写真説明】広島県の認可を受けていないことが明らかになった北広島町川東の川東取水場。奥右は江の川




MenuTopBackNextLast