| 開発メモ |
| 2012年06月14日（木） PT3入手レポート |
| アースソフトの長田社長のご好意により、PT3の無償サンプルを頂きましたので、レポートを掲載したいと思います。 PT1、PT2に引き続きサンプルを提供頂きました長田社長には、重ねて御礼申し上げます。 PT3ボード2台 PT3ボード表面 PT3ボード裏面 リビジョンは「Rev.A 12.04.24」となっています。 現時点でドライバ及びSDKが公開されていないため、動作確認を行うことが出来ませんが、公開され次第、動作確認を 行いたいと思います。 |
| 2009年09月27日（日） PT2試用レポート |
| アースソフトの長田社長のご好意により、PT2を2台お借りすることが出来ましたので、試用レポートを掲載したいと思います。 発売前にも関わらず本レポートの公開をお許し頂きました長田社長には重ねて御礼申し上げます。 PT2ボード表面 部品点数が若干増えている以外、PT1とレイアウトに大差はありません。 PT2ボード裏面 こちらも同様、レイアウトはPT1と大差ありません。 部分フローされた箇所にフラックスが残っています。工作性改善によりそれなりの数量が出ると期待できます。 FPGA及びDRAM拡大 FPGAはPT1と同じザイリンクスのXC3S200Aが、DRAMはESMTのM12L16161A(16Mbit)が使用されています。 ボードのリビジョンはRev.Aとなっています。 チューナモジュール周辺 チューナモジュールはシャープ製VA1J5JF8011となっています。 外観はPT1の物と全く同じです。 PCIブラケット周辺 同軸コネクタの配置はPT1と同じです。 PT2ボード2枚 2枚装着した環境で動作確認をしたかったのですが、残念ながらVGAカードやUSBのピンヘッダと干渉して1枚しか 装着できませんでした。 デバイスマネージャでの認識の様子 PT2ドライバVer.2.0で問題なくインストールできました。 サンプルソフトウェアによるISDB-Sのチャンネルスキャン結果。 サンプルソフトウェアによるISDB-Tのチャンネルスキャン結果。 TVTest＋BonDriver_PT2による視聴の様子 特に問題ありません。 またPT SDK Ver.2.0βはソースコードレベルで互換性があり、ファイルを差し替えるだけでビルドが通るため、 関連ソフトウェアの作成は容易だと思います。(チューナ共有対応版BonDriver等) |
| 2008年10月24日（金） PT1試用レポート その2 |
| PT1量産ボード Rev.Aを入手できましたので、簡単なレポートを紹介致します。 PT1量産ボード表面 部品のレイアウト及びパターンに大きな変更はありませんが、基板が変更されています。 基板リビジョン拡大 リビジョンは「PT1 Rev.A 080903 http://earthsoft.jp」とパターンにより印字されています。 左：試作ボード、右：量産ボード 量産ボードではデバッグ用のテストポイントは実装されていません。 左：試作ボード、右：量産ボード 大きく違うのがアンテナのF型コネクタの長さです。 試作ボードはPCIの規格よりも1.5mm長かったようです。 左：試作ボード、右：量産ボード チューナモジュールの位置が変更されています。 左：試作ボード、右：量産ボード 量産ボードはパレットフローでしょうか。 PTSDK Ver.0.9.0もリリースされましたが、バグフィックスの他に2点ほど機能が追加されています。 ��4TSについて個別にDMA転送の有無を設定できるようになった。 Device::SetStreamEnable( ) 4TSの同時出力が不要な場合にPCIバスの負荷を削減できますが、1回のDMA転送サイズは4TSの時と同じため、 ISDB-Tなど低ビットレートではストリームが到着する周期が長くなり、ギャップが大きくなります。 4096×511×(3/4) = 約1.5MB これは26Mbpsでは461msに相当します。 HDUSTest等のリアルタイムビューアではこのギャップを吸収しきれず、音声が途切れるなどの視聴品質に 悪影響があるため、BonDriver_PT1では暫定的に4TS単位でDMA転送を行う仕様としています。 ��TSパケット転送の空き領域にユーザ定義の値を設定できるようになった。 Device::SetStreamGray( ) PT1ではTSパケットを63マイクロパケットを使って転送されるため、1バイトの余りが出てきます。 この余りに任意の3ビットデータを設定できるというものですが、現段階では活用方法は浮かびません。 −出版社及び商用サイト運営者の方へ− ・これらの画像の著作権は「拡張ツール中の人」にあります、引用する場合は画像内のURLが識別可能なサイズでお願い致します。 ・引用を行った場合は事後でも構いませんのでnakanohito@2sen.dip.jpまでメールでご報告お願い致します。 ・本サイトと有限会社アースソフトには何の関係もありません、アースソフトに対する本記事に関する一切の問い合わせは禁止します。 ※非商用サイトでの引用については特に報告の必要はありません。 拡張ツール中の人 |
| 2008年10月03日（金） PT1試用レポート その1 |
| アースソフトの長田社長のご好意により、2台しか製作されなかったPT1の試作ボードの内、貴重な1台をお借りすることが出来ましたので、 試用レポートを掲載したいと思います。発売前にも関わらず本レポートの公開をお許し頂きました長田社長には重ねて御礼申し上げます。 PT1試作ボード表面 PT1は地上/BS/110CSの3波チューナモジュールを2つ搭載し、同時に4TSの受信が可能となっています。 PT1試作ボード裏面 裏面には部品が実装されていません。また試作品のためチューナモジュールは手半田と思われます。 FPGA及びDRAM拡大 FPGAはPV4と同じザイリンクスのXC3S200Aが、DRAMはMicronの48LC2M32B2(32Mbit)が使用されています。 また試作ボードのため、デバッグ用にオシロスコープのテストポイントが実装されています。 基板リビジョン拡大 リビジョンは「PT1 Rev.#2 080812 http://earthsoft.jp」とパターンにより印字されています。 アンテナ端子拡大 アンテナ端子はF型接栓が地上×2(T1/T2)、BS/110CS×2(S1/S2)の計4つが設けられています。 PCIコネクタ接続部拡大 試作ボードのためカードエッジ加工(面取り)が行われていません。 別売品一式 社長のご好意によりアンテナ接続部材を無償で提供して頂きました。 0.5mのアンテナケーブル、分波器(U/V-BS/CS)、2分配器(片側通電)となります。 ドライバインストール後のデバイスマネージャ サンプルプログラムメインメニュー 動作確認は「PT1 ドライバ・SDK・サンプルソフトウェア」Ver.0.5.0付属のサンプルプログラムで行いました。 ISDB-Tのチャンネルスキャン結果 ISDB-Sのチャンネルスキャン結果 チャンネルスキャンは非常に高速に実行することができ、C/N比の他、AGC状態、キャリア周波数の誤差等、詳細な情報の取得が可能となっています。 エラーレート・エラーカウンタ取得結果 このモードでは各階層毎のエラー率を表示することが出来ます。 出力ファイル復号結果 サンプルプログラムのキャプチャ機能では常に4TS同時にファイルが出力されます。(個別の出力は不可) 出力されたTSファイルはもちろん、正規にライセンスされたB-CASカードとカードリーダがあればMulti2Dec等の復号ツールを用いて復号することが可能です。 残念ながら今回のレポート掲載時点では間に合いませんでしたが、従来のBonDriver互換及び次期BonSDK対応のドライバラッパーDLLを開発中です。 PT1 SDKのインタフェースは4TS同時出力時の安定性と性能を重視した設計となっており、既存のツールのように1TSを対象とした使い方には少々使い にくいといった印象を受けました。BonDriverでは4つのチューナを個別に使用できるような設計で進めておりスムースに移行できるように配慮しています。 PT1 SDK付属のサンプルプログラムはSDKの機能を網羅的に使用しており、あくまでも開発者向けのサンプルプログラムであり、通常の録画等には耐える 物ではないと考えます。PT1の使い勝手は発売以降にユーザによって開発されてゆくアプリケーションに委ねられているといっても過言ではないでしょう。 個人的にPT1の魅力は4TSを同時出力できる性能と安定性、そしてデジタル放送向け商用アプリケーションの開発用途にも耐える設定と情報取得の細かさ ではないかと思います。 −出版社及び商用サイト運営者の方へ− ・これらの画像の著作権は「拡張ツール中の人」にあります、引用する場合は画像内のURLが識別可能なサイズでお願い致します。 ・引用を行った場合は事後でも構いませんのでnakanohito@2sen.dip.jpまでメールでご報告お願い致します。 ・あくまでもPT1の試作ボードであり、量産ボードでは使用部品、外観等が変更になる可能性があります。 ・本サイトと有限会社アースソフトには何の関係もありません、アースソフトに対する本記事に関する一切の問い合わせは禁止します。 ※非商用サイトでの引用については特に報告の必要はありません。 拡張ツール中の人 |
| 2008年01月16日（水） TS処理エンジン1 |
| TS処理エンジンは前回のIMediaDecoder派生クラス(以下デコーダ)から構成され、現時点ではBonSampleに下記デコーダが含まれています。 ・CBonSrcDecoder 入力#0 なし(チューナからの受信データ) 出力#0 CMediaData 暗号TSバイナリデータ BonDriverを使用してチューナから受信したデータを下流デコーダに提供するためのソースデコーダです。 移行の下流デコーダはBonDriverのスレッドで動作することになります。 ・CTsPacketParser 入力#0 CMediaData TSバイナリストリーム 出力#0 CTsPacket 暗号TSパケット このデコーダは入力されたバイナリデータからTSパケットの同期バイトを検索しヘッダと連続性カウンタのチェック後、正常な場合に 下流デコーダにパケットを出力するデコーダです。入力されるバイナリデータが188バイトのパケット境界をまたぐ場合やパディングが 含まれる場合も再同期し正常なパケットを出力します。 ・CTsDescrambler 入力#0 CMediaData 暗号TSパケット 出力#0 CTsPacket 平分TSパケット このデコーダはB-CASカードを使用してECMセクションからキーを取得し、TSパケットペイロードのMulti2スクランブルを解除します。 ・CTsDemuxer 入力#0 CTsPacket TSパケット 出力#0 CMpeg2Sequence MPEG2-ESシーケンス 出力#1 CAdtsFrame ADTSフレーム このデコーダはいわゆるMPEG2デマルチプレクサで入力されたTSパケットからMPEG2映像とAAC音声を分離して出力します。 入力されたTSパケットはPIDによりルーティングされ、CAT、PMTを処理しElementary StreamのPIDを取得します。 (現時点では未完成) このデコーダのためにPSIセクションの組み立てや各種テーブルの蓄積を行うための有用なクラスを作成しました。 これらのクラスを利用することにより番組情報やEPG等のテーブル処理を容易に行うことができると考えています。 ・CFileWriter 入力#0 CMediaData バイナリデータ このデコーダはデバッグ用に入力されたデータをファイルに書き出すためのものです。ファイルアクセスに大きめの バッファを使用するクラス(PV3関係のツールで作成)を使用しており高速に書き込みを行うことができます。 |
| 2008年01月16日（水） BonSampleについて |
| BonSampleのソースコードについて解説を書こうと思います。 FriioViewと同等以上の機能を持ったスタンドアロンのツールを作成することを最終的な目標としており、 このためには大きく分けて以下の構成要素を開発する必要があります。 １．ユーザインタフェース(ウィンドウのデザイン等) ２．アプリケーション機能(録画、予約、プラグイン等) ３．動画/音声再生エンジン(MPEG2/AACのデコード、レンダリング) ４．デジタル放送処理エンジン(MPEG2-TS処理) ５．ハードウェア制御 このうちハードウェア制御は既にリリースしているBonDriverが該当します。 現在は上記付属のサンプルプログラムであるBonSampleをコンテナとしてMPEG2-TS処理エンジンの開発を行っています。 この開発に当たり、エンジンを構成する各コンポーネント(ここではデコーダと呼ぶ)をDirectShowによく似たグラフの形で 接続して管理する機構を考えました。(プッシュモデルを対象とする) デコーダは複数の入力、複数の出力を持つ要素として表現し、あるデコーダの出力に下流デコーダの入力を接続(登録)する ことでグラフを構成します。複数の入力及び出力はそれぞれインデックスを振りピンの識別を行います。 デコーダはIMediaDecoderの派生クラスとして作成し、各メソッドをオーバーライドする必要があります。 SetOutputDecoder()メソッドによりデコーダ同士の接続は行われ、引数は次のようになっています。 IMediaDecoder *pDecoder 下流デコーダのポインタ DWORD dwOutputIndex 上流デコーダの出力インデックス DWORD dwInputIndex 下流デコーダの入力インデックス 例えばBonSampleは上図のようなデコーダグラフを構築しており、各デコーダを接続する際のコードは次の通りです。 // IMediaDecoder から派生したデコーダ CBonSrcDecoder m_BonSrcDecoder; CTsPacketParser m_TsPacketParser; CTsDescrambler m_TsDescrambler; CTsDemuxer m_TsDemuxer; CFileWriter m_Mpeg2File; CFileWriter m_AdtsFile; // デコーダ同士を接続する m_BonSrcDecoder.SetOutputDecoder(&m_TsPacketParser, 0); m_TsPacketParser.SetOutputDecoder(&m_TsDescrambler, 0); m_TsDescrambler.SetOutputDecoder(&m_TsDemuxer, 0); m_TsDemuxer.SetOutputDecoder(&m_Mpeg2File, 0); m_TsDemuxer.SetOutputDecoder(&m_AdtsFile, 1); IMediaDecoder::SetOutputDecoder()のデフォルトの実装では、下流デコーダのポインタと入力のインデックスを 出力インデックスと対応するテーブル要素に格納します。この情報により出力インデックスと出力データを指定して IMediaDecoder::OutputMedia()を呼び出すことで、出力に接続された下流デコーダへ自動的にデータ転送が行われます。 デコード間で転送されるデータには可変長バイナリデータを抽象化したCMediaDataクラスのインスタンスが使用されます。 バイナリデータ以外の情報を付加するため実際にはCMediaDataの派生クラスを使用することになります。 このときデコーダ内部では受け取ったCMediaDataへのポインタを入力に期待するデータ型(CMediaDataの派生クラス)に キャストを行うため接続可能なデコーダには制約が発生することになり、互換性のケアはプログラマが行う必要があります。 (ソフト組み込み用の静的な接続を意図しておりDirectShowのような動的な接続は考慮していない。) |
| 2008年02月18日（月） TS処理エンジン2 |
| 今回はBonTsEngineで使用されているデータ構造について解説します。 BonTsEngineでは多くのデータがCMediaDataから派生したクラスインスタンスとして表現されます。 下記はこれら派生クラス間のデータフローを表しています。 ・CMediaData IMediaDecoderから派生したデコーダ間で転送されるインスタンスの基底クラスです。 可変長の汎用バイナリデータ型で、データの追加、トリム等のデータ処理に有用なメソッドを備えています。 これらのデータ操作に対して常に必要なサイズのバッファを自動的に確保する機構を備えており、またメモリ ブロックの断片化を防止するため、バッファ拡張の際は適切なサイズを前もって確保するようになっています。 ・CTsPacket TSパケットを抽象化したクラスです。 CMediaDataから継承したメソッドに加えて、ヘッダ解析/検査、ヘッダ情報へのアクセスが追加されています。 188バイトのデータをストア後、ParseHeader()によりヘッダが解析され、CheckPacket()によりパケットの検査 が行われます。ペイロードにはGetPayloadData()、GetPayloadSize()を使用してアクセスを行います。 CTsPacketParserによりTSストリームからCTsPacketを生成することができます。 ・CPsiSection PSIセクションを抽象化したクラスです。 CMediaDataから継承したメソッドに加えて、ヘッダ解析/検査、ヘッダ情報へのアクセスが追加されています。 標準及び拡張形式のセクションの両方を表現することができます。ヘッダのストア後、ParseHeader()により ヘッダの解析、検査が行われます。ペイロードにはGetPayloadData()、GetPayloadSize()を使用してアクセス を行います。CPsiSectionParserによりCTsPacketからCPsiSectionを生成することができます。 ・CPesPacket PESパケットを抽象化したクラスです。 CMediaDataから継承したメソッドに加えて、ヘッダ解析/検査、ヘッダ情報へのアクセスが追加されています。 パケット境界あり及びなしの形式の両方を表現することができます。ヘッダのストア後、ParseHeader()により ヘッダの解析、検査が行われます。ペイロードにはGetPayloadData()、GetPayloadSize()を使用してアクセス を行います。CPesParserによりCTsPacketからCPesPacketを生成することができます。 ・CMpeg2Sequence MPEG2-ESのシーケンスを抽象化したクラスです。 CMediaDataから継承したメソッドに加えて、ヘッダ解析/検査、ヘッダ情報へのアクセスが追加されています。 ヘッダのストア後、ParseHeader()によりヘッダの解析、検査が行われます。CMpeg2ParserによりCPesPacket からCMpeg2Sequenceを生成することができます。 ・CAdtsFrame ADTSフレームを抽象化したクラスです。 CMediaDataから継承したメソッドに加えて、ヘッダ解析/検査、ヘッダ情報へのアクセスが追加されています。 ヘッダのストア後、ParseHeader()によりヘッダの解析、検査が行われます。CAdtsParserによりCPesPacket からCAdtsFrameを生成することができます。 |
| 過去ログ | 2008年 | 01月 02月 10月 |
| 2009年 | 09月 | |
| 2012年 | 06月 |