売春:「性産業輸出大国」韓国の実態

 在シドニー韓国総領事館は、売春宿があるシドニー周辺の地方自治体の長に対し「韓国人が関与している売春業者の情報提供に協力してほしい」と求める書簡を送った。現地の新聞はこれを「韓国の風俗に関する要請-売春に従事するわが国の女性たちを密告してほしい」というセンセーショナルなタイトルで報じた。

 韓国政府はオーストラリア当局に対し、韓国人女性に対するビザの審査を強化してほしいと要請したが、その結果、留学を希望する一般人たちがとばっちりを受けている、と現地の留学あっせん業者の関係者は語った。オーストラリアでは大部分の州が、一定の区域内での売買春を法的に認めており、人身売買や監禁、麻薬の使用などの犯罪がない限り、売春自体は処罰の対象にはならない。

 一方で、売春に従事する韓国系女性をめぐる凶悪事件も相次いでいる。09年2月、27歳の白人男性が韓国系の女性を売春宿から解放させたところ、暴力組織によって殺害された事件や、昨年3月に41歳の男が韓国人女性に「定期的に金をやるから、売春をやめて一緒に暮らそう」と持ち掛けたところ、女性が断ったため、腹を立ててやけどを負わせた事件などが報じられ、話題になった。

 日本は円高傾向にあり、また韓国人が90日間ビザなしで滞在できるため、以前から「風俗の韓流」の拠点となっている。東京都内のラブホテル密集地域、鴬谷駅周辺では「デリバリーヘルス(デリヘル)」に従事する韓国人女性が少なくない。

 売春に従事する女性たちを日本に送り込んでいる韓国国内のブローカー組織が摘発されるケースもたびたびある。だが、日本で韓国人女性による売買春が警察に摘発されたケースはほとんどない。日本人女性と外見上大きな差がなく、また現地の暴力団による保護の下、店舗の形で営業しているためだ。

 一方、中国・上海の遊興酒店(日本のキャバクラのような風俗店)では、接待のアルバイトをする韓国人の女子学生たちが増えており、その一部は報酬として1000-2000人民元(約1万2500-2万5000円)を受け取り売春行為をしているという。ある韓国人留学生は「午後8時から翌日午前4時まで働けば、1000-5000人民元(約1万2500-6万2000円)稼げる。1週間に5日ほど働いている」と語った。現地の韓国人たちは「人民元のレートが上がり、生活費や学費の負担が増えた上、若者たちの性に対する意識が開放的になったことも重なり、留学生が売春に従事する現象が生じている」と話している。

上海= 呂始東(ヨ・シドン)特派員
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