2008年2月、韓国人女性を米国やカナダに密入国させ、売春を強要したブローカー組織のメンバー41人が、韓米両国の捜査当局によって逮捕された。この組織は02年から6年間にわたり、1500人の女性を売春婦として「輸出」していた。05年にはカナダ西部からグレイシャーベイ国立公園を経由して米国に密入国しようとした韓国人女性数十人が森の中で数日間さまよい、国境警備隊によって検挙された。女性たちは逮捕された当時、全身を蚊に刺され、健康状態が極度に悪化していた。ロサンゼルス在住のある韓国系住民は「このようなケースがあるため、米国メディアでは『麻薬は中南米、マッサージ(売春)は韓国が総本山』という否定的な見方が以前から広まっていた」と語った。
米国南部のアトランタ市は最近、韓国系住民が密集するダルース市の売春業者に対する対策を打ち出し、苦心の末、先月にマッサージ業者を厳しく規制する法案を提出した。マッサージ業者の登録税を50ドル(約4000円)から30倍の1500ドル(約12万円)に引き上げたほか、当局が要求した場合は経営者や従業員の指紋を提出することを義務付けるとした。市当局が「韓国系住民による売春」をターゲットにしたこの措置は、米国社会で韓国系住民による売春が頭の痛い問題になっていることを裏付けるものだ。
「性風俗産業輸出大国」の醜態はこれだけにとどまらず、世界各国で数多くのケースが明らかになっている。米国イリノイ州のクック郡警察は昨年9月、シカゴ近郊のマッサージ店で、韓国系の経営者や女性従業員3人を売春容疑で逮捕した。従業員3人は全員、ロサンゼルスのコリア・タウンに住み、シカゴで「遠征売春」に携わっていた。
サンフランシスコ近郊の住宅街では昨年、韓国系の女性が高級住宅を借り、売春宿として利用していたが、証拠をつかまれ逃亡した。商業地区で営業を行う売春業者に対する取り締まりが強化されたため、監視の緩い住宅地を新たな拠点にしたというわけだ。
ニュージャージー州で韓国系住民が密集するパリセーズ・パークやフォートリーなどでは昨年3月、連邦捜査局(FBI)が韓国系のルームサロン(高級個室バー)に対する一斉取り締まりを実施した。従業員の女性の大部分が学生ビザで米国に入国し「夜の商売」をしているとの情報提供がきっかけだった。その結果、当局は不法滞在していた女性4人を追放し、3カ所の店を閉鎖した。
オーストラリアでは昨年11月、現地の韓国公館から外交通商部(省に相当)に対し「オーストラリアで売春を行う韓国人女性が1000人を超える」との報告があり、大きな波紋を呼んだ。