[写真]民主党衆議院議員の福田衣里子さん、福田衣里子さん公式ホームページから、公選法に定められた掲示責任者など一部トリミング。
長崎県第2区(島原半島および長崎市郊外)選出の民主党衆議院議員、福田衣里子(ふくだ・えりこ)さん(31)が、小沢グループを退会したことが分かりました。消費増税を含む「社会保障と税の一体改革」関連8法案に賛成する見通し。
福田さんは薬害肝炎九州原告団時代から、野党・民主党薬害肝炎対策本部(本部長・菅直人厚相、柚木道義事務局長)や衆院厚労委員の山井和則さんらと連携していましたが、第45回衆院選については、福田さんに立候補要請した隣の長崎3区選出の山田正彦ネクスト厚労相が小沢グループであることや、選挙の責任者が小沢一郎代表、代表代行だったことから、「小沢ガールズ」の代表格としてみられてきました。
当選以来、衆議院厚生労働委員をつとめる福田さんは、薬害肝炎、カネミ油症、ハンセン病など医療・福祉分野に加えて、最近では生活保護、子どもの貧困問題など社会保障4分野(年金、医療、介護、子ども子育て)に取り組んでおり、社会保障の最低保障機能強化のための一体改革法案に賛成する見通し。
3・11以降は、被災地に行き、命をつなぐ政治に対して、さらに多角的に見るようになるとともに、伴侶を得る(婚約中)ことにもつながりました。
福田衣里子さんは今日付のブログで、「私自身は、弱いと言われている立場にある方々の声を代弁することが役目と思い、これまでもやってきたつもりですし、そのための一議席だと思っています。民主党は、小泉改革の中で広げられた格差を是正し、既得権と戦い、ずたずたにされた社会保障を立て直すことが仕事だと思っております。その事が盛り込まれた法案でなければいけません」とし、「最終的には自分の信念に基づき判断」すると宣言しました。
福田代議士には、選挙前から、小沢秘書軍団の女性秘書が張り付き、当選後は公設秘書となっています。しかし、地元周りを二人三脚で作り上げたこともあり、婚約者とともに、公私ともに背中を押してくれる存在があることが代議士として自立する決意につながったのだろうと思います。当選後、もう3回目の通常国会の会期末です。
[画像]福田衣里子さん、公式ホームページから、一部トリミング。
このほか、小沢一郎政治塾出身で、小沢グループ北辰会の前身組織である「一新会倶楽部」の代表格だった、山梨2区選出の坂口岳洋(さかぐち・たけひろ)衆議院議員も退会したという観測があります。これは、第46回衆院選の定数是正0増5減で、山梨県の定数が3から2に減ることが確実であることから、小沢鋭仁元環境相、後藤斎内閣府副大臣との間で公認争いが予想され、輿石東幹事長(参院山梨選挙区選出、2016年改選)との連携を重視する戦略があるとの見方があります。
小沢グループは、3・11で岩手県に住む伯母を津波で亡くした女性参院議員や、松下政経塾出身で同期より早く政務三役になった男性参院議員を事務局次長に取り込みましたが、この2人も退会したとの観測があります。
ゆりかごから墓場までの人生全体の社会保障のあり方を分かっている人は、何も悩まずに、答えは決まっています。行動も自然と決まってくるのですから、何もおそれることはありません。ほんのちょっとだけ、背中を押してやる。それが間接民主制における有権者の役割です。
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