【監督】
ワタナベカズキ
◆プロフィール
1983年生まれ。テレビ制作会社勤務後フリーのディレクター。近年は演劇公演に多く関わる。
また自主制作の活動も続けており多くの映画祭で入選、受賞をしている。主な作品に「ビリーザキッドの最期の弾丸」(2011)/「△サンカク」(2008)/など
【脚本】
作者本介
◆プロフィール
1983年生まれ。早稲田大学第二文学部在学中、自身のみによる表現ユニット「自作自演団ハッキネン」を立ち上げ、早大中で主に張り紙を使ったパフォーマンスを展開。2007年に演劇ユニットとしてジエン社を旗揚げ。以降ジエン社の全作品の脚本と演出を務める。
また、映像の脚本・シナリオも手掛けており、2011年の石井克人監督作品『スマグラー』にも、本名の山本健介名義で脚本に参加している。
【出演】
松本高士/横大路伸/菅原佳子/武谷公雄/保田泰志/伊神忠聡/平岡亜紀/芹澤興人 ほか
【あらすじ】
「東京がまもなく水浸しになる」らしく、僕達は避難をしようとしている。一説によるとこの情報は間違いであり、今でもテレビでは「これはデマである」「いや真実である」と討論が行われているようであるが、実際に避難する人もあらわれ、最初でこそその人たちは笑われたものだったが、最近、東京からは一人、また一人と人が少なくなっていった。計画停電で東京の街の光は、大分暗くなった。テレビは昼と深夜の放送を休止している。アメトークは再放送(再構成放送)を繰り返している。渋滞は、一時期こそ大変なことになってしまっていたが、今は落ち着きを取り戻したらしい。リュックサックに必要なものをつめようとおもったが、別に遠出するわけではない。実家のある埼玉まで歩いて帰るのは初めてだったが、かつてサークルの集まりで八王子のスタジアムから徒歩で帰ってきたことがある。大学時代はなにかと歩いた。大学を卒業して数年経つが、僕はまだなにかと歩こうとする。そして、歩き出す。