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光市母子殺害 大月死刑囚が再審請求へ

 少年時の山口県光市母子殺害事件で殺人や強姦(ごうかん)致死罪などに問われ、3月に死刑が確定した大月孝行死刑囚(31)の弁護団は26日、確定した広島高裁の差し戻し審判決に重大な誤りがあるとして秋にも同高裁に再審請求することを明らかにした。東京都内で開いた報告集会で表明した。

 主任弁護人の安田好弘弁護士は「8月に弁護団の会議を開いた上で、10月ごろには再審請求する方向だ」と述べた。

 犯行当時18歳1カ月だった大月死刑囚は、1審山口地裁、2審広島高裁で無期懲役とされたが、最高裁は「年齢は死刑回避の決定的事情とまではいえない」と破棄した。差し戻し審判決で高裁は死刑を言い渡し、最高裁も上告を棄却した。

 弁護団は、新たに実施した法医学や被告の精神に関する鑑定結果のほか、差し戻し上告審で採用されなかった証拠を再審開始の要件となる新証拠として提出するという。

 本田兆司弁護団長は大月死刑囚自身の「2人の命を失わせたが、今回の事件が何だったのかを明らかにした上で、生きて償いたい」との意向を紹介。差し戻し上告審判決で述べられた反対意見についても「理解してくれる裁判官がいた」と語っているという。

 弁護団は差し戻し前の上告審から殺意や犯行態様を争い、傷害致死罪の適用を求めたが、差し戻し上告審判決は「不合理な弁解で、反省がうかがえない。少年だったことを考慮しても刑事責任はあまりに重い」とした。

 確定判決によると、被告は1999年4月、光市の会社員本村洋さん(36)宅に乱暴目的で押し入り、妻=当時(23)=と長女=同(11カ月)=を殺害するなどした。(共同)

 [2012年5月26日21時13分]







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