こんこういん
金光院
Konkoin Temple

●所在地 千葉市若葉区金親(かねおや)町959



境内



本堂



堂内



板碑

 高札場址から街道を東南方に歩いて300mほど行った左側の奥まった所に、由緒ありげな山門が見える。ここが愛染山延命寺(あいぜんざんえんめいじ)金光院で、薬師如来(やくしにょらい)を本尊とする真言宗豊山派(しんごんしゅうぶざんは)の名刹である。
 縁起によると鎌倉時代の後半にあたる正応(しょうおう)2年(1289年)金親村の中原(なかはら)の地に貞成(じょうせい)上人が開基したが、天文(てんぶん)20年(1551年)全山焼失したので、千葉氏の重臣原胤清(はらたねきよ)が同村北寺山(きたてらやま)の山林20余町歩を寄進して現在地に再建したと伝える。
 この寺の創立に関する直接資料としては、「正応2年2月日」在銘の板碑(いたび)、「正応2年2月吉日」の墨書銘(ぼくしょめい)箱書(はこがき)のある胎蔵界(たいぞうかい)金剛界(こんごうかい)一隻の大曼荼羅(まんだら)がある。また元和(げんな)元年(1615年)11月16日家康が2度目に東金(とうがね)への鷹狩の途中、金光院に宿泊した際に使用した什器(じゅうき)、庭の桜をほめたと伝える「御手掛(おてかけ)の桜」がある。また山門は御茶屋御殿(おちゃやごてん)の裏門と云われている。

(千葉市『千葉市の散歩道』より抜粋)

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