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南シナ海中国も撤収 緊張緩和か6月18日 21時10分
中国とフィリピンの船舶が2か月以上にわたって対じを続けてきた南シナ海の浅瀬の周辺から、フィリピン側が撤収したのに続き、中国側も台風からの避難を理由に漁船を撤収させることを明らかにしましたが、このまま緊張が緩和するかどうかは予断を許しません。
中国とフィリピンが互いに領有権を主張する南シナ海のスカーボロー礁という浅瀬の周辺では、両国の監視船などが2か月以上にわたって対じを続けてきましたが、フィリピン政府は今月15日、台風の接近による悪天候を理由に、沿岸警備隊などの船舶2隻に撤収するよう指示を出しました。
これについて、中国外務省の洪磊報道官は、18日の記者会見で、フィリピン側の撤収を確認し、「情勢がさらに緩和し、両国の協力関係が回復することを望む」と述べて歓迎する意向を示しました。
そのうえで、洪報道官は、この海域で操業する中国漁船を台風からの避難を理由に撤収させるとし、その支援のために、中国政府の救難船を現場海域に派遣したことを明らかにしました。
中国側としては、フィリピン側よりあとに撤収することにより、譲歩したという印象を薄められるうえ、政府の船舶を派遣することで、この海域への主権を改めてアピールした形です。
洪報道官は「現場海域での警戒は引き続き行う」とも述べているだけに、このまま緊張が緩和するかどうかは予断を許しません。
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