民主党は１８日夕、消費税増税法案などをめぐる民主、自民、公明３党合意について党内論議を行う。野田佳彦首相は国会会期末（２１日）までの衆院採決をにらみ１８日中に了承を得たいが、小沢一郎元代表ら「反増税派」の抵抗で紛糾必至だ。カギを握るのは、小沢氏と気脈を通じる輿石東幹事長らの動向といえる。
「１日も早く民主党は結論を出す必要がある」
自民党の谷垣禎一総裁は１８日午前、全国会議員と選挙区支部長を対象とした意見交換会でこう語った。背景には、輿石氏ら民主党執行部に対する根深い不信感がある。
輿石氏を支える樽床伸二幹事長代行は１７日午前のＮＨＫ番組で「党内議論は丁寧に集約しなければならない」と語り、衆院採決について「政局に結びつけるのではなく実行する観点で判断をする」と言葉を濁した。
司会者が「２１日までに採決するのか？」と念を押しても、樽床氏は「ピンポイントな質問でなく…」と煮え切らない。
３党の修正協議が進んだ１４日夜、輿石氏は閣僚経験者に「それなら２１日に衆院採決になって党が割れて困るじゃねえか」とつぶやいたという。これは、政治生命を懸けるとした野田首相の方針と１８０度異なる。
衆参ねじれと党内混乱で今国会の法案成立率は２０％台と極めて低い。輿石氏らはいつまで政治を停滞させる気なのか。