欧州財政危機による影響で低迷する欧州の自動車市場で、現代・起亜自動車が引き続き販売を伸ばしているとする統計が明らかになった。
欧州自動車協会(ACEA)は16日、欧州市場での5月の自動車販売台数が前年同月比8.4%減の115万台にとどまったと発表した。1-5月の累計でも、前年同期比7.3%減の564万台だった。
こうした中、5月の販売台数で、現代自は前年同月比7%増の3万6506台、起亜自は29.8%増の3万1373台を達成した。現代・起亜自のシェアは5.9%で、メルセデス・ベンツ(5.2%)、トヨタ(4%)を上回り、BMW(6.4%)に迫った。
市場低迷の中でも現代・起亜自が善戦したのは、起亜自の戦略車種「シード」、現代自の「ix20」「i30」などの人気が高まったほか、直営販売網を拡充し、攻撃的な販売を行った戦略が成功したためだ。
一方、欧州勢は苦戦した。首位フォルクスワーゲンは5月の販売台数が5.5%減となり、2位のプジョー・シトロエンも19.6%減だった。日本勢はトヨタが13.2%増、ホンダが12.8%増と好調だった。