県内各地で大雨となった16日午前、熊本市城南町藤山の九州自動車道で土砂崩れが発生し、下り線をふさいだ。現場近くの車列の先頭を走っていたのは、サッカーJ2・ロアッソ熊本のユースチームを乗せた大型バス。竹や石を含んだ土砂が路面を覆ったが、間一髪で難を逃れた。
土砂が路面いっぱいに広がった九州自動車道下り線。、立ち往生た車列の先頭はロアッソ熊本ユースチームの大型バス=16日午後0時45分ごろ、熊本市南区城南町の枦野橋付近
県警高速隊などによると、同日午前8時50分ごろ、道路脇ののり面が高さ10メートル、幅8メートルにわたって崩落。下り線を覆った土砂の一部は上り線まで達した。
バスには、高校生の選手やスタッフら36人が乗車。九州クラブユース(U-18)選手権の準決勝のため、鹿児島県南さつま市を目指していた。直撃は免れたものの、路面に広がる土砂にタイヤが突っ込んでブレーキを損傷、立ち往生した。
上村健一監督(38)は車内から、バスの十数メートル先に土砂が崩落したのを目撃。「一瞬早く現場に差しかかっていたら、バスの側面を直撃され、大変なことになっていた。運転手さんの巧みなブレーキで、スピンしたりせずに済んだ」と振り返った。
ロアッソ熊本を運営するアスリートクラブ熊本の池谷友良社長の長男友喜さん(16)もバスに乗車。携帯電話に「死ぬかと思った」とメールを送信してきたという。池谷社長は「けが人がなかったと聞き、ほっとした」と安堵[あんど]。選手らは代替バスで引き返し、同選手権の準決勝は20日に延期となった。(吉田紳一、石貫謹也)
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