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生態と防除目次

<キク>

キク白さび病

1 病原菌
 学名 Puccinia horiana Hennings(糸状菌 担子菌類)

2 被害の様子
 はじめは葉の裏側に小さな白い小斑点ができ、病勢が進むと葉の裏側に淡褐色・イボ状の冬胞子堆を生じる。葉の表面病斑は円形淡黄緑色〜黄色である。発病が甚だしいと葉の表面や茎にもイボ状の病斑が現れる。

3 病原菌の生態
越冬場所:キク生体上の冬胞子及び組織内菌糸

冬胞子の発芽適温は18〜28℃、小生子の形成は12〜22℃で特に夜間、暗黒条件で形成される。
白さび病による病徴

4 発生しやすい条件
・多湿条件(暖地では4〜6月、冷涼地では5〜7月に発生多い。)
・肥料不足や窒素過多は発病を助長する。
・春季と秋季に降雨が多いと多発しやすい。

5 防除対策
・育苗段階での徹底防除による苗の無病化。
・親株は無発病株を用いる。
・定植後の予防散布。
・罹病株が周辺のキク類に対する伝染源となるので、抜き取り適切に処分する。
・適切な肥培管理を行い、生育を良好に保つ。
・施設栽培では多湿にならによう換気をする。