危険運転罪見送り 亀岡事故

京都地検の説明を受けた後、会見する遺族ら(17日午後5時半、京都市上京区)
京都地検の説明を受けた後、会見する遺族ら(17日午後5時半、京都市上京区)

 亀岡市で集団登校中の児童らの列に軽乗用車が突っ込み、10人が死傷した事故で、京都地検は17日、亀岡市の無職少年(18)=自動車運転過失致死傷容疑などで検察官送致=を自動車運転過失致死傷と道交法違反(無免許運転)の罪で起訴した。遺族らが約22万筆の署名を提出して求めた危険運転致死傷罪の適用は見送った。

 地検が当初立件した無免許運転は4月22~23日の1件だったが捜査の結果、2件加えた。このため刑法と少年法の規定により、地検は公判で危険運転致死傷罪の場合と同じ懲役5年以上10年以下の不定期刑を求刑できる。

 起訴状では、少年は4月11日と17日、22~23日に車を無免許運転し、23日朝、亀岡市内の府道で、夜遊びによる眠気から居眠り運転して時速60キロで児童らの列に突っ込み、3人を死亡させ、7人に重軽傷を負わせた、としている。

 地検は、約30時間にわたり断続的に運転を続けたとされる少年の供述などから事故原因を居眠りとした。結果の重大さから危険運転致死傷罪の「運転無技能」などの適用も検討したが、現場まで無事故で運転した経緯などを踏まえ、無免許ながらも「運転技能はあった」と判断した。

【2012年06月17日 23時28分】