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明治三陸地震の惨状を伝えた画報が復刻!

[2012年6月 9日]

岩手県遠野市の遠野文化研究センターが、
明治三陸地震の様子を伝えた雑誌「風俗画報」の
復刻版を発行した。当時の絵師たちが描写した
生々しい図版が、死者2万人以上とされる
大津波の恐ろしさを伝えている。

明治三陸地震は、明治29年(1896)6月15日
午後7時32分30秒、岩手県上閉伊郡釜石町
(現・釜石市)の東方沖200kmを震源として起こり、
マグニチュード8を越える巨大地震であった。
地震に伴って発生した津波は、本州における
当時の観測史上最高の海抜38.2mを記録した。




風俗画報は、明治・大正期の風俗雑誌で東陽堂が発行。
西欧のグラフ雑誌の影響を受けて、
明治22年(1889)に創刊され、
大正5年(1916)まで続いたもの。

明治三陸地震では、直後の7〜8月にかけて
臨時増刊号として3号連続で発行され、
被災各地の見聞録に加え、なすすべもなく
波に流される場面、海中の遺体を引き揚げる様子など、
当時の惨状を克明に表現している。

復刻版は同センターの会報として発行され、
一般販売もしている。2000円(税別)。
お問い合わせは、発行元の荒蝦夷(あらえみし)まで。
電話 022-298-8455