特集ワイド:留飲を下げたい人たち 「バカヤロー」アプリ人気、他者への攻撃同調も

毎日新聞 2012年06月15日 東京夕刊

 ネット上で「留飲」の言葉が飛び交ったのは、お笑いコンビ「次長課長」の河本準一さんの親族が生活保護を受けていた一件だ。雑誌の匿名報道をきっかけに自民党のプロジェクトチームが調査に乗り出し、本人が謝罪会見を開くに至った。ネットやテレビで追及した片山さつき参院議員には「やりすぎ」という批判とともに、「よくやった」との支持も寄せられた。

 「河本さんの問題について、善い悪いの議論は当然あってもいい。ですが、『引きずり回してどうのこうの』というような言い方はどうかしてますよ」。ネット上でも発信を続けるコラムニスト、小田嶋隆さんはそう話す。

 小田嶋さん自身、異なる主張を持つ人からツイッターなどで激しいののしり言葉を浴びせられることもあるという。「そういう言葉を寄せてくる人の過去の発信内容をたどると、あらゆるところに強い言葉で怒っている人が多い。それが結構なフォロワーを集めているのです。要するに、すごく怒っている人同士が相互フォローしているんですね」

 小田嶋さんは、こうした「留飲を下げる」タイプの言説が特にここ数年、勢いを持つようになったと感じる。保守、リベラルを問わず「怒っている人」が注目される傾向を懸念していると語る。

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