太宰治:生家の金庫戻る 64年ぶり、「斜陽館」で公開へ

2012年06月17日

金庫(中央)を寄贈した荒関勝康さん(左)と、解説する木下巽教育長=五所川原市金木の太宰治記念館「斜陽館」で2012年6月16日、鈴木久美撮影
金庫(中央)を寄贈した荒関勝康さん(左)と、解説する木下巽教育長=五所川原市金木の太宰治記念館「斜陽館」で2012年6月16日、鈴木久美撮影

 太宰治の生家「斜陽館」(青森県五所川原市金木町)に、戦後売却された大型金庫が64年ぶりに戻り、18日から一般公開される。16日の記者会見で、市教委の木下巽教育長は「生家が金融業で大地主でもあることを実証するもの。斜陽館の目玉がまた一つ増えた」と語った。

 市教委によると、金庫は高さ110センチ、幅79センチ、奥行き63センチ。1897(明治30)年製で、明治時代末から大正時代に生家で使われ始めたとみられる。鋼鉄製で表面には漆が塗られており、当時はかなり高価なものだった。生家では当時、金融業を営んでおり、重要な証文や現金を保管するために使われていたらしい。

 生家は戦後の農地改革で土地を失い、48年には家屋も手放した。金庫もこの時に売却された。当時、父親が金庫を購入した元製材会社社長の荒関勝康さん(71)=同市金木町=が寄贈を決めた。

 会見に出席した荒関さんは「元あった場所に戻してあげたいと思い寄贈した。収まるところに収まってよかった」と話した。【鈴木久美】

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