ローカルニュース

韓国漁船の違法漁具回収 但馬の漁業者怒りあらわ

2012年06月17日

 日本海の水産資源を守ろうと、日本の排他的経済水域(EEZ)内に韓国漁船が仕掛けたとみられる漁具を回収した但馬漁協香住本所所属の底引き網漁船など5隻が16日、兵庫県香美町香住区の香住漁港西港に帰港した。山口県沖での回収作業を終え、大量のバイかごなどを陸揚げ。回収事業は2000年から続いており、減少傾向とはいえ依然として後を絶たない違法操業に、関係者はあらためて怒りをあらわにした。

回収した違法なバイかごを漁船からトラックに積み込む漁船員ら=16日、香美町香住区の香住漁港西港

 違法漁具の回収は、全国底曳(そこびき)網漁業連合会が主体となり、底引き網漁の休漁期に合わせて毎年6〜8月に実施。山口県見島沖、島根県隠岐諸島の北方のEEZ内で行っている。ことし但馬からは同漁協と浜坂町漁協に所属する漁船計58隻が期間中に2回ずつ回収に当たる。

 県機船底曳網漁業協会事務局によると、11年度に但馬の漁船が回収した違法漁具は約230トン。09年度は656トン、10年度は293トンで減少傾向とはいえ、韓国側が設置したとみられるバイかごや刺し網など違法漁具がなくなる気配はない。

 16日に帰港した底引き網漁船「第2大和丸」の磯田幸男船長(60)は「以前より少なくなったが、かごはばらばらに仕掛けてあるし、引き上げるときに網が破れたりして大変だ」と話した。

 日韓暫定水域を韓国側が事実上独占している状態について、但馬漁協の吉岡修一組合長は「国にはもっと強気の姿勢で交渉に臨んでもらわないと困る」と語気を強くした。



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