円と人民元:直接取引6月1日スタート 貿易拡大に期待

毎日新聞 2012年05月30日 21時17分(最終更新 05月31日 01時21分)

円と人民元の取引
円と人民元の取引

 円と中国の通貨・人民元とを直接交換する為替取引が6月1日から始まる。これまで元は流通量の多い米ドルを仲立ちにした間接取引が中心で、ドル以外の先進国通貨との直接取引は円が初めて。日中貿易の拡大が期待されるほか、ドルを基軸とした世界の通貨体制にも一石を投じることになりそうだ。

 日本にとって中国は最大の貿易相手国。対中貿易額は27兆5400億円(11年)で、この10年で2.5倍に膨らんでいる。ところが、お金の受け渡し(決済)の際、いったん円や元をドルに交換しているため、為替取引の手数料が二重にかかってしまう。交換レートがドル相場の変動に左右されるリスクもある。

 このため日中両政府は昨年12月、円元の直接取引の拡大で合意。三菱東京UFJ銀行など3大銀行グループなども29日、直接取引への参加を表明した。

 ドルの仲立ちがいらなくなれば、輸出企業や中国を旅行する個人が円と元を両替する際の手数料が安くなる可能性がある。元建て債券などの金融商品が増えることも予想され、大手行幹部は「企業の資金調達の幅を広げる」と期待する。

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