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人参ジュース断食法で血液をサラサラにする

下半身をしっかりさせることが健康につながる

 通常、人は年老いていけば血圧は上がってくるものだ。なぜなら、次第に筋力特に下半身の筋力が衰え、そのため下半身の毛細血管が細くなるためである。下半身の毛細血管が細くなれば当然、上半身の血液が増え、血圧も高くなる。

 まさしく「老化は足から」なのである。足腰をしっかりさせることが筋肉増加につながり、筋肉が増加すれば新しい毛細血管が生まれ、身体中の血液の流れがよくなる。つまり、下半身をしっかりさせることが高血圧を防ぐというわけだ。

 また、血管が細くなって全身の細胞や器官に十分な栄養や酸素、免疫物質が運べなくなると老化が進み、病気が起こってしまうのである。「人は血管とともに老いる」である。

 そして、高血圧や脳卒中には通常、塩分はよくないといわれている。食物から体内に入ってきた塩分は、体内と血液内の水分を貯留する働きがあり、むくみや血液量の増加をきたす。血液量が多くなるとその分力を入れて血液を押し出さなければならないため、血圧が上昇する。そのため、水分をとって尿といっしょに塩分を排泄し、血圧を下げると考えられてきたが、水分そのものも血圧を上げることになるのである。

 なぜなら、血圧上昇のメカニズムをよく考えて見ると、水分は身体を冷やすので、血管を縮め、血液の流れを悪くし、さらに血圧上昇に拍車をかけるからである。

 血圧上昇の真犯人は必要以上に取りすぎた水分なのである。塩分はむしろ、身体を温める陽性食晶として人間の身体に不可欠である。

 余分な水分は下半身に溜まり、下肢のむくみや下半身デブの要因となる。下半身に水分が溜まり、そこが冷えると血液や熱が上半身に押し上げられ、血圧も上昇してしまうのだ。また、身体が冷えると中間代謝物(燃えカス)が体内に溜まって血を汚す上、排泄臓器である腎臓、大腸、汗腺、肺などの機能が低下して、排尿、排便、発汗、呼気などの排泄がスムーズに行かなくなり、血液を汚すことになってしまう。

 その上、冷えはコレステロールにも関係してくる。それほど食べていないのにコレステロール値の高い人がいる。これは、体内に取り込んだ脂肪が「冷え」のために燃焼しきれずに残ってしまうからだ。

 つまり、「冷え」も身体にとって大敵なのである。


朝の人参ジュース断食法が血液をサラサラに

 このように、筋力低下、冷えから高血圧の原因となる。また、筋力低下や冷えは血液をどろどろにしてしまう。「血液の汚れ」は病気を意味しているのだ。つまり、「血液をサラサラ」

 それでは、どうすれば血液がサラサラになるのであろうか。

「血液をサラサラにする健康法」の著者であり、イシハラクリニック院長の石原結實先生は、食事から治療していく独自の東洋医学を取り入れた食事療法、運動療法指導で各界要人から厚い信頼を得ている。

「血液の汚れ」は、延いては病気は、「食べ違い」「運動不足」「ストレス」「冷え」のうちの一つ、あるいはいくつかが複合して起こる。血をサラサラにするには、血を汚さない人間本来の食生活を試みることが大切である。

 石原先生は著書の中で、

1 よく噛んで少食に
2 穀菜食を中心に
3 未精白の穀物の摂取
4 全体食を心がける
5 「第六の栄養素」食物繊維を多めに
6 肉類は少なめに魚介類はしっかりと、

と説いている。

 また、にんにく、葱、ニラ、玉ねぎ、セロリ、パセリ、パパイヤ、スイカ、緑茶、紅茶など、血液をサラサラにする食品を数多く紹介している。

 そして、「人参ジュース断食法」を推進している。人参とりんごで作った人参ジュースは、石原先生が研修を積んだスイス・チューリッヒのビルヒャー・ベンナ病院で実践されていた食事療法の一つであった。人参は現代人に必要なビタミン、ミネラルを「すべて含んでいる」というのである。

 実際、石原先生は4半世紀近くずっと、人参ジュースを二杯毎朝飲みつづけ、病気知らず疲れ知らずの健康体を保っている。

 また、ロシア・モスクワの精神科医・ニコライエフ博士の研究室で講義を聴き、治療の実態を観察して、「断食療法」は精神病だけでなく、リウマチ、胃潰瘍、肝炎など身体疾患にも効果があることを知り、人参ジュースの断食療法を考え出したのである。

 断食は、心身の完全休養や老廃物の燃焼・排泄、白血球機能の促進、生命必須臓器による老廃物の利用などが起こり、血の汚れが一掃され、血液がサラサラになるのだ。但し、自己流で断食はしないこと。低血糖や血圧低下で稀に事故が起こることがあるからだ。

 断食ほどの効果はなくとも、かなりの効果を期待できるのが、朝だけの人参ジュース療法」だ。起きぬけの身体は夜間断食していたことになり、一種の断食療法ともいえる。そこに人参ジュースを摂取することが効果的なのである。

 石原先生は、伊豆で保養所を経営しており、「人参ジュース断食」療法を実践しているが、そこには主婦から国会議員、大臣、財界人、医師まで訪れるほどである。

 血の汚れを取り除き、「血をサラザラ」にすることで病矢知らずの身体が出未上がる。そして、足腰を鍛え、身体を冷やさないことが血圧の低下、コレステロール値の低下を可髭にするのだ。

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当情報は 2000年の春〜秋に発行された雑誌「Naotta!」の各記事を元に編集されております。そのため、時間経過による変更などが含まれることから、情報の正確性などについて保証致しかねます。当時の参考資料としてご参照いただければ幸いです。
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