京の私大夜間部、全廃 同大・来年度募集停止
勤労者が大学で学ぶために設置された二部(夜間部)の流れをくむ夜間主コースが、京都と滋賀の私立大(4年制)から姿を消すことになった。唯一募集を続けていた同志社大が15日までに、来年度の商学部夜間主コースの募集停止を文部科学省に申請した。
受験関係者によると、働きながら私大の夜学に通う学生は減っている。昼間の講義の受講も可能な夜間主コースの入学者数を維持している大学もあるが、昼に働いていない学生が多く夜学の意味が薄れており、早稲田大などは夜間部、夜間主コースを改組した。
京都では龍谷大が03年度、立命館大が04年度までに夜間主コースの募集を停止した。「定年後に学ぶニーズが強まった」(龍大)、「学部より大学院で学びたいという社会人も多い」(立命大)ためだ。
同志社大も文学部などにあった夜間主コースの募集を順次停止し、商学部のみ募集を続けていたが、「昼間の履修も多く、夜間主の必要性や意義が低下した」という。来年度に夜間主コース(入学定員150人)を廃止、昼間主コースに一本化する。
4年制大で夜間主コースがあるのは関西では大阪経済大だけとなる。国公立では京都工芸繊維大に夜間主コース、短期大では京都外国語短期大が夜間課程(キャリア英語科)となっている。
【 2012年06月16日 08時55分 】