WBC・WBA世界ミニマム級王座統一戦で対戦するWBC王者の井岡一翔(23)=井岡=とWBA王者の八重樫東(29)=大橋=が15日、それぞれ大阪市と東京都内で予備検診を受けた。ともに異常は見られず、好調ぶりをアピールした。
◆井岡 身長1.4センチ伸びた
井岡の“進化”が止まらない。この日、計測した身長は八重樫より4・6センチ高い165・6センチ。担当医師は「前回(昨年大みそか)より1・4センチ伸びている。誤差じゃない。実際、伸びているということでしょう」と目を丸くした。
この事実を知らされた井岡は「成長期かもしれない。複数階級制覇を目指しているから、大きくなることは問題じゃない」とニヤリ。自分より身長の低い相手との対戦にやりにくさを感じる選手もいるが「(そういう対戦は)多いから違和感はない。リーチ差(八重樫より6センチ長い168センチ)も生かして戦いたい」と自信を見せた。
毎回減量苦がいわれるが「順調。あとは慎重に気を抜かずに当日を迎えるだけ。ボクシング界だけでなく、日本を元気にしたい。使命感がある」とキッパリ。時折、笑みも見せるなど好調ぶりをうかがわせた。 (竹下陽二)
◆八重樫 胸囲&胸厚で上回る
WBA王者の八重樫は、土居進フィジカルトレーナーの指導を受けての肉体改造に「手応えはあった」と納得顔。アドバイスした大橋秀行会長も「数字に表れている。成功だった」と絶好調の仕上がりに太鼓判を押した。
下馬評ではスピードとテクニックで井岡有利といわれている。だが、パワーでは八重樫が上。事実、この日の計量でも胸囲と胸厚で約1センチ八重樫が上回った。王座に就いたポンサワン戦と比べても、それぞれ2センチ、1センチアップ。パワーアップを見せつけた。
大橋会長は井岡39、八重樫45の脈拍にも注目。「一流のアスリートの証明。どんな試合になるのかワクワクしている」と国内初の王座統一に期待した。 (山崎照朝)
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