2012年06月12日 大阪市南エリア/生活
5月14日に「大阪ミナミ ムーブ・オン アリーナ」で行われた大阪プロレスと日本介護福祉グループの共同記者会見。左からビリーケン・キッド選手、ブラックバファロー選手、阪上会長、斉藤副社長、くいしんぼう仮面選手、えべっさん選手
平成11年に旗揚げ以降、大阪のエンタメを盛り上げてきた大阪プロレスが、小規模デイサービス「茶話本舗」の運営を行う日本介護福祉グループとタッグを組んだ。
「『茶話本舗』は大人数を流れ作業的に介護するような(介護の)供給側の論理、おしつけのサービスではなく、自分たちの親や自分たちが年を重ねた時に受けたくなるサービスをしたいと考えています。また、早朝や夜間の受け入れ、宿泊といった自費サービスとも組み合わせ(利用者が)利用しやすい介護を行っています」(日本介護福祉グループ取締役副社長・斉藤正行氏)。
施設は民家を活用し、自宅にいるような感覚でサービスを受けられる。日中、受け入れるのは10人程度の小規模・少人数。だからこそ、一人ひとりにあった介護もできる。現在、施設数は560件。デイサービスでは全国1位の件数を誇り、直営で36件、フランチャイズで524件を展開。関西でもすでに約40件の「茶話本舗」がお年寄りの憩いの場となっている。
その「茶話本舗」事業に、大阪プロレスはどういった参画を行うのか。「兵庫県宝塚市仁川に、新たな『茶話本舗』を8月に開所予定です。そちらに(大阪プロレスに)総合プロデュースという形で参入して頂きます」。レスラーが慰問などを通じて高齢者と触れ合い、レクリエーションなども行う。「最初は最低でも月に1回、レスラーの方2~3人に(慰問に)来て頂いて、(その回数を)少しずつ増やしていければと考えています」。デイサービスなどを利用する世代は力道山などプロレスを見ている世代。レスラーにはなじみがあり、今年の3月に行った慰問活動では「かなり喜んで頂けました。また、外出サービスの一環として大阪プロレスさんを観戦したのですが、大興奮でした」。
この他にも、レスラーとして鍛えてきた経験を活かし、リハビリトレーナーの資格取得の支援、トレーナーとしての育成や、利用者向けの運動支援プログラムを両社で共同開発していく方針。また、将来的にはレスラーのセカンドキャリア形成の支援も視野に入れている。( 2へ続く )
(松尾英隆)