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玄海原発 4252人が“差し止めを”

6月15日(金) 20時45分

玄海原子力発電所の運転差し止めを求めて、市民ら4200人あまりが国と九州電力を訴えている裁判の初弁論が、佐賀地裁で開かれました。

訴えているのは、追加提訴分を含めると38都道府県の4252人で、原発をめぐる裁判としては過去最大規模です。

訴えによりますと、原告は、福島の事故で原発の危険性は明らかで、憲法が保障する人格権や生存権を侵害しているとして、九電と国に対し、玄海原発の運転差し止めを求めています。

これまでの原発訴訟と異なり、原告団は、「福島の事故で原発の安全神話が虚偽であったことが暴かれた」として、技術論については争わない独自の戦略を取っています。

きょう開かれた第1回口頭弁論で、前・佐賀大学学長の長谷川照原告団長ら4人が意見陳述し、「建設当時の科学技術では放射性核物質を完全に閉じ込めることはできないので、建設してはならないと主張したが、国と電力会社は『安全神話』にあぐらをかいたまま運転を始めた」などと主張しました。

これに対し、九州電力は、「国の安全基準通りに操業している」と主張、国も全面的に争う姿勢を示しました。

2012年6月15日(金)のニュース