目の溶けた遺体写真が「東電福島レポート」に、作業員の被曝の悲惨、直視し得ず 
 東京電力社員 藤倉雅美氏 (顕正新聞 201255日号)


 私は東京電力内に勤務しておりますが、改めて原発が「魔物」であることを実感としております。

 ある日、社内で「福島レポート」と題するファイルをたまたま見たのですが、そこには福島第一原発で復旧作業にあたる作業員の様子が生々しく記されており、それは被曝と闘う戦場の如き実態でありました。

 ある現場では作業員の被爆事故が相継ぎ、防護服の着用が不十分だった作業員の皮膚に、汚染水が触れて被爆し、数日後には皮膚が腫れ上がり、当該部位が溶けておりました。

 また危険を承知で、原子炉の電源復旧作業を勇敢に行った作業員は、炉内のがれきで防護服が破損して被爆し、数時間後には吐血したと記録されていました。

 あるいは、廃材の撤去作業で傷を負った作業員は、被曝により血球破壊が起こり、出血が止まらなかったとも記されていました。そして死亡者の報告内容もありましたが、とうてい直視できるものではありませんでした。その遺体は目が溶けており、爪が焦げたように真っ黒になっていました。 これ以外にも、冷却汚染水を垂れ流している福島の海域では、海水が異常な光を放ったり、海藻のような物が海面に大量に浮かび上がる等の不思議な現象が、現地の同僚から報告されております。