橋下バブルにかげり
【政治・経済】
市役所周辺で初の「裏切り者!」「辞めろ!」デモ
「反原発グループによるデモは珍しくないが、そのあとの『橋下いらない』コールは初めて聞く言葉やな。橋下市長の脱原発宣言に期待した人々が、失望した証拠でしょう」
仕事の手を止め、窓からデモ隊を見下ろしながら市職員はこう話した。
橋下人気のかげりは支持率にも表れている。毎日新聞とMBSが19日に就任半年を迎える橋下市長について、大阪府民と大阪市民を対象に世論調査を実施したところ、支持すると答えた人は54%。野田首相と比べれば、すごい数字だが、ピーク時70%の橋下からすればショックだろう。
それで橋下にモノ申す動きが出てきた。6日に橋下市長を表敬訪問した桂三枝が毒づいてみせた。
「上方文化の象徴である文楽協会への補助金カットなど、急進的な文化行革を進める橋下市長に対し、『守らなければ続かない芸もある』とチクリ刺したのです。テレビタレント出身の橋下だけに、関西お笑い界の大御所からの批判はジワジワ効いてきますよ」(地元記者)
解散・総選挙が来年に引き延ばされたら、“橋下バブル”は、もたない雲行きだ。