仇恩3
mixiで質問が来たので、回答します。
◆質問1
>ひと睨みで戦わず勝つ場合もいっしょ?
多分想定されている状況は、違うと思います。例えば一方がガンつけて、他方がびびって…ってな感じですよね。
そうではなく、達人の域になってくると、相手の動きが読めるようになってくる。相手の動きが読めるなら、勝負はついたも同然だ。ところが相手自体の心が止まっていると、読めるものが読めない。こうなると、先に動いた方が「負け」ということになる。非常に静かなところ、騒いだ方が負け、みたいな感じでしょうか。
これは野球でもたまに言われる。初回から中盤後半まで投手戦で0−0の均衡だったとする。先にピッチャー交代とか動いた方が負け、とか。プロになってくると、感覚的にそういう流れが分かってくる(今私が書いているような理論は知らないかもしれない)。
だから剣の達人同士が相対した場合、お互いに心が動かない。お互いに何も考えず相対したまま引き分け、とかになってしまう。元々剣術などは、殺し合いの手段だった。だからお互い無駄な争いをしないで済むなら、ベストではないか。
こうなってくると次は、「如何に雑念を生じさせないで心を静止させ続けられるか」が問題になってくる。これはもはや瞑想である。瞑想のポイントは精神集中。如何に長く雑念を生じさせないか、だからだ。かくして武道は、禅とか瞑想につながる。
野球の話で、その内ネタにしようと思っていたものを挙げておく。今年初めのワシの記事がでた月刊現代の記事です。「神様・仏様・稲尾様」の稲尾和久投手について、同僚だった中西太が語った記事。
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「長嶋は何も考えてなかった」
稲尾君は本当に賢いピッチャーだった。先に決め球を考え、逆算式に攻めていく。無駄なボールがなかった。だから1シーズンに42も勝つことができたんですよ。
そういえば稲尾君はこんなこと言うとったね。最初は日本シリーズで長嶋(茂雄)君によく打たれた。全部決め球を狙われる。なぜ、そこまで読めるんだろう……。どう考えても分からない。
それで、何も考えずに投げたら抑えることができた。そうか、長嶋は何も考えていなかったのかって……。最近は笑い話にも使っていたようですが、逆に言えば、稲尾君はそれくらい頭を使って投げていたと言うことですよ。
月刊現代2008年1月号173〜174項より引用。
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◆質問2
>>相手が自分を攻撃してくると、普通は自分も身構えてしまう。そこで自分も敵対心・嫌悪を持ってしまい、嫌悪と嫌悪のぶつかり合いになる。そこで敵対・嫌悪するのではなく、こだわりをなくすことによって、相手自体も敵対・攻撃するこだわりがなくなってしまう。それによって敵を敵でなくしてしまう。
>>相手が怒鳴ってきたとしても、怒鳴り返さない。逆にそれを受け入れてしまえるだけの寛容さがあれば、相手が敵でなくなるわけだ。敵・味方をなくす実践なのだ(仇恩ね)。
>自分もこの実践方法を身につけたいと思って、いろいろと努力しているのですが、なかなかうまくいきません。何かポイントというかコツとか注意点があったら教えてください。
コツというか、現実というものにこだわりをなくせば良いだけです(w。書いてしまうと簡単ですが難しいですよね。
後は、場数を踏むということでしょうか。要するに、「沢山酷い目に遭って下さい」ってことになります(ww、その上で「耐える訓練をして下さい」ってとこですかね。
続きは記事にします。
嗚呼。
石川梨華“素”のまま初ドキュメンタリー
過酷で厳しい状況に置かれる世界の子供たちを訪ね、今、彼らに何が必要かを考える番組。
本紙のインタビューに答えた石川は、ネパールのアマ村を訪問。不衛生による感染症に冒された幼い弟たちを抱える15歳の少女に密着した。
華やかなアイドルの世界から一変、ほぼすっぴんでカメラの前に立ち、心身ともに“素”で体当たりした。
「カメラが回っていることを考える余裕もなかったですね。原因不明の病気の子や、物ごいの子を見るのも初めてで本当につらかった。これが同じ地球上に住んでいる人たちの現実なのか、って衝撃でした」と語る。
1週間のロケ中、村で最初に歩いたのが、糞尿にまみれた泥道だった。
「正直、無理と思ったけど、ネパールでの使命を果たすまではリタイアできないって。村にはトイレがなくて、結局、私はホテルに帰るまで一度もトイレに行くことができなかった。本当に文化の違いって大きいです」
カルチャーショックも受けたが、少女と往復2時間、徒歩で保健所に通うなど、異国で過ごした日々は貴重だった。
「彼女たちは笑顔で決して不幸ではなかった。日本にいると欲だらけで、自分なりにそれを抑えようとか多くを学びました。とにかくこういう状況があることを一人でも多くの人に見て、感じてもらいたい」とPR。
「私に何ができる?」と涙声で自問自答する“素”のリポートは、石川の新境地を開拓したに違いない。
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/080823/tnr0808231056004-n1.htm
より
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