ここから本文エリア 止まったはず 針動く 大槌町2012年06月14日
津波が襲った時刻で止まったと言われていた大槌町役場の時計は、実は震災後、色んな時刻を指していたことに町民らが気づき、話題になっている。 役場庁舎は津波に襲われ、職員の4分の1が死亡・不明となった。現在、時計は長針が折れた状態で午後3時25分ごろで止まっている。碇川豊町長や、視察者に被災地をガイドする人たちは、「津波の来た時刻を指している」と説明してきた。 しかし、震災直後に撮った写真を見ると、地震が来た午後2時45分過ぎで止まっていた。その6日後は、1時35分過ぎ、4月上旬に撮った写真は1時半前、中旬には午後2時半ごろを指しているものもある。5月上旬には、現在の3時25分ごろになっている。 視察者にガイドしてきた「復興館」の高田由貴子館長は「最近、写真を見て驚いた。それ以来、津波の時刻だと説明するのをやめた」という。 町役場によると、震災前まで時計は正確な時刻を指していた。針は電気で動き、震災後は自力で動くはずがないという。時計は庁舎正面の2階にあり、よじ登って動かすには難しい位置にある。 役場庁舎前で、震災直後から再開したガソリンスタンドの店主(60)は「たしかに針の位置が変わっている。それもなぜ津波の時刻で止まったのか。まったくわからない」と首をかしげている。
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