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諦める必要はない - 再稼働も消費税増税も止められる
朝日の紙面内容が様変わりしている。これまでは、原発関連の記事が中心で、再稼働問題に焦点を当て、再稼働に反対する民意に即して政府側を批判する構成と論調だった。が、今週から民自協議一色となり、マスコミの悲願だった消費税増税のラストスパートに熱狂し、小躍りする政界記事で埋められるようになった。民自公の協議は密室の談合だから、一言一句が表に出る国会の議論とは違う。テレビに出る映像は冒頭のカメラ撮りだけで、全体が公開されているわけではない。つまり、マスコミは協議について自由に説明できるのであり、この政治の情報発信の主導権を握っているのだ。マスコミ全社は一致してここで消費税増税を決めたい立場だから、自民党の側に立って前のめりに戦場報道する。協議が自民党のペースで進んできたのは、野田佳彦と自民党の立場が同じだからという以上に、マスコミと自民党が一体だからであり、マスコミ自身が民主党内の増税慎重派を切り崩す工作を仕掛けているからだ。ここにおいて、消費税増税に反対する国民の意思は完全に無視され、政治から疎外されている。国民の意思は1ミリグラムも報道の世界に要素として入らず、存在しないもののように排除されている。マスコミの目は血走ってこの政治戦に没入していて、間もなく到来する勝利と祝賀(=消費税増税法案の成立)に興奮を隠せないのだ。


昨夜(6/14)のNW9の大越健介も、決めの台詞を吐くように、露骨な消費税増税プロパガンダを吠えていた。この半年ほど、NHKの世論調査でもあまりに反対論が多いので自粛していた脅迫の解禁だ。「未来の子どもたちのために、次の世代のためにこれでいいのか」という脅し文句である。ブログではずっと指摘していることだが、消費税を社会保障と一体にさせ、「社会保障のための消費税増税」という虚構を作り上げ、その言説で説得工作するようになったのは最近のことで、4年前の頃からである。それまでは「国の借金」で脅す財政危機論一辺倒だった。その手口が奏功しないので、「社会保障」を口実にして正当化する方法を狡猾に編み出したのである。官僚の巧妙な手口に乗せられたのが、神野直彦など左派岩波系で、脱構築左派が積極的に翼賛協力し、北欧福祉国家モデルの絵を出汁にして、この言説を執拗に布教するものだから、「社会保障のための消費税増税」のイデオロギーは普遍性を帯びて世間に浸透するようになった。抵抗する者を異端へと追い込んで行ったのだ。幾度も選挙ではハネ返されながら(2007年参、2009年衆、2010年参)、「嘘も百編言えば真実になる」の諺どおり、「社会保障のための消費税増税」の言説は根づき、半ばこの国の常識のようになっている。神野直彦や山口二郎や湯浅誠の罪は万死に値するものと言わなくてはならない。

消費税増税、原発再稼働、オスプレイ配備と、重大な問題が、いわば同時多発的に政局に雪崩れ込んでいる。生活保護の問題もある。尖閣の問題もある。原発の問題の中には、規制庁の問題と40年廃炉の問題があり、東電の電気料金値上げの問題もある。どれも重要な問題だが、同時並行で動いているため、マスコミの報道も世間の関心も分散させられ、抵抗する側としては力を集中することができない。例えば、6.15は大飯再稼働の正念場であり、反対する国民のエネルギーが噴出するクライマックスなのに、人々の視線を釘づけにして印象を与える磁場にできない。そのことは、翌週のマスコミによる世論調査に影響するし、次の伊方を止めるモメンタムにも影響する。マスコミは、自らが権力として主導権を握れる消費税の政治の方をクローズアップし、永田町の政局情報で埋め、再稼働問題を隅に追いやるのだ。これら、権力側が押し切ってきている政策問題群の中で、再稼働が彼らにとって最も弱い環であり、ここの攻防で国民の側に反撃を許すと、他の戦線でも総崩れになる可能性があるのである。再稼働の賛否については、どれほど世論調査をやっても賛成派が多数になることはない。マスコミ報道は、ここにフォーカスすれば、多数世論に与した編集と説明にならざるを得ず、再稼働反対を国論として固める報道に結果せざるを得ない。そうすれば、40年廃炉にも反対の論調にならざるを得なくなる。

だから、マスコミは優先順位を変え、消費税増税のショーを前面に押し出す作戦で臨んでいるのであり、再稼働問題に国民のエネルギーが結集する展開を阻害しているのだ。国民にとって確かに消費税増税は切実な問題だ。しかし、消費税についてはNoの意思を叩きつけて盛り上げる行動の切り口がない。主体的に関われる場がない。それは、常に小沢派を支持するかどうかという問題にスリカエられ、小沢一郎への賛否に収斂させられ、逡巡させられる帰結に陥る。週刊文春の醜聞記事が効果を及ぼすところの、国民としては積極的なベクトルを作れない政治の土俵にならざるを得ない。対抗する手段がないのだ。再稼働の場合は、現実に官邸前の抗議の熱気が沸騰している状況があり、自身をコミットさせ、反対運動の一部になるベクトルとトリガーが準備されている。政治的な突破口があるのであり、大飯を再稼働させても伊方は止めるという目標が見えているのである。だから、官僚側(権力側)にとっては再稼働問題は急所なのだ。したがって、独立してここに焦点が当たる状況にならないよう、国民のエネルギーの充満を妨害するべく、他の問題と一緒にごった煮に混ぜているのであり、再稼働問題を相対化させるタイミング操作に懸命になっているのである。そして、こうしてごた混ぜで攻勢をかけられると、われわれは混乱して方向感覚を見失い、何をどう抵抗していいか分からなくなり、精神的に身動きできなくなるのだ。

冷静に考えよう。消費税増税については、マスコミ報道に踊らされて、ここで一喜一憂したり、法案が成立したからと言って無力感に苛まれる必要はない。われわれは、2009年衆院選で消費税増税にNoの審判を下したのであり、2010年参院選でも菅直人の10%引き上げを阻止したのだ。直近の国政選挙は全て消費税増税が争点になった投票機会だった。すなわち、仮に今国会で法案が成立しても、2014年4月の税率引き上げの前に選挙がある。その選挙で、増税に反対する政党を過半数にすればよく、改正法案を提出して数値を明記した景気弾力条項を入れればいい。白紙化することはできる。選挙の民意に背く増税を野田政権が勝手にすることが異常で、それを翼賛して扇動するマスコミが異常なのだ。何度でも選挙で覆せばいい。諦める必要はないのだ。次の選挙で民主党は解体する。そして、次の選挙でも消費税増税は争点になる。次の選挙で新政党が立ち上がり、今国会で成立する改正案(改悪案)を拒否する公約を掲げるだろう。また、ユーロ情勢から波及する世界経済の悪化は日本を無関係な例外域に置くはずがなく、2012年後半から2013年にかけての経済情勢は、2014年の消費税増税を否定する環境に向かわざるを得ない。次の選挙で民主党は解体している。われわれは、2014年の消費税増税に反対して自民党に対峙する政党を作ればよく、その新政党に政権を取らせればよいのだ。

こうした想定は、決して無理でも荒唐無稽でもないだろう。私がずっと、消費税増税に賛成する左派を批判するのはそのためで、次の選挙でも、消費税増税を推進する政党は、「社会保障のための消費税増税」論を武器にして、その政策の正当性を訴えてくるからである。消費税増税の策謀を粉砕するためには、この言説を壊滅させなければならないのであり、その欺瞞を暴き、マインドコントロールから人々を解放しなければならない。だからこそ、岩波左派(神野直彦・山口二郎・湯浅誠)が論戦の主要敵になるのである。彼らの主張を論破し、包囲し、内橋克人や斉藤貴男の正論で左派を多数化し、消費税増税反対で左派を結束させなければならない。左派の内部に消費税増税論が跋扈し増殖している状態では、とてもマスコミのプロパガンダに反撃する力は作れないのであり、選挙で多数派になることも難しいだろう。左派の中の消費税増税論を潰すことが先だという意味を、賢明な読者は理解していただきたい。左派の中に「社会保障のための消費税増税」の分子が蠢いているかぎり、増税反対派は左右から挟み撃ちにされ、国民的正論の立場を確立できない。内部を固め直すことが先決で、左派内の増税賛成派(裏切り者)を一掃する必要がある。この場合ポイントになるのは、劇的な裏切りをしながら、裏切りが逆に中道表象を醸成して、国民の中で聖者的な人気を持つカリスマの湯浅誠だろう。官僚とマスコミは、今後も湯浅誠を利用しまくるはずだ。

小沢派について、やや無責任な位置から一言提案をすれば、亀井亜紀子を新党の党首に据えたらどうか。小沢一郎と亀井静香と鳩山由紀夫は顧問的な後衛に下がり、谷岡郁子や川内博史や森ゆうこで執行部を布陣する態勢を構えた方がいい。小沢新党の構想や展望が怪しくなり、われわれが期待できない不気味で醜悪な様相を帯びるのは、小沢一郎が右翼方面に触手を伸ばし、亀井静香をブリッジにして平沼赳夫と連携を図ったり、維新の橋下徹との協調を模索したりする奇行による。つまり、どす黒い極右集団を合同しようとする政界再編の動きだ。小沢一郎はどうしても首相になりたくて、焦る心理から右翼をたぐり寄せ、自民と民主を割って勢力を作ろうと画策する。「国民の生活が第一」の政策に純化した立地点で勢力結集を図ろうとしない。 そうした小沢一郎の生理と思惑は石原慎太郎に見透かされ、マスコミの前で何度も拒絶を言われ、橋下徹と小沢一郎を接近させまいとする警戒に繋がっている。このような政治の光景は国民にとって不毛であり、右も左も取り込もうとする立ち回りは興醒めだ。①消費税増税反対、②再稼働反対、③TPP反対、④辺野古移設反対、の政策を旗幟鮮明にして、民主(主)と自民に対抗する新政党を立ち上げ、対立軸を訴え、堂々と国民の支持と信認を得ればいい。国民は対立軸に飢えているし、二度と裏切られない政党を求めている。亀井亜紀子なら信用されるだろう。刑事裁判の被告人の身である以上、新党の党首に就くのは避ける判断は当然だ。

若いフレッシュな陣容で、駆け引きなしの素直な政策だけで勝負して過半数を狙え。


 
by thessalonike5 | 2012-06-15 23:30 | Trackback | Comments(0)
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