■北朝鮮の主張よりも10年以上長く生存した横田めぐみさん
7通の死亡確認書筆写本には、日本人拉致被害者である横田めぐみさん関連の記載もある。その内容によると、めぐみさんの死亡日は2004年12月14日となっている。北朝鮮はめぐみさんの死亡日時について、日本政府に1994年4月13日と伝えているが、この資料によると10年8カ月も長く生存したことになる。
北朝鮮は2002年「横田めぐみは1993年3月13日に死亡した」と通知したが、「1994年に北朝鮮でめぐみさんを見た」との証言が相次ぐと、後に死亡日を1994年4月13日に変更している。これをきっかけに日本ではめぐみさんの生存を主張する声が相次いで出始め、また2004年11月に北朝鮮が送っためぐみさんのものとされる遺骨も、本人のものではなかったことが分かった。死亡確認書に記載されためぐみさんの死因は「うつ病」、確認書を交付した機関は「49号病院」(精神病院)となっている。
■韓国軍捕虜ハン・マンテクさんの死亡確認書
2004年末に脱北し、中国の公安(警察)によって北朝鮮に強制送還された韓国軍捕虜のハン・マンテクさんの死亡日は2009年9月25日となっている。2004年末に強制送還されたハンさんの生死は、これまで不明とされてきた。2010年に行われた南北離散家族再会事業の際、韓国政府は北朝鮮にハンさんの生死確認を求めたが、北朝鮮は「確認できない」と回答した。ハンさんは陸軍第8師団所属で、兄のマンスンさんと共に韓国戦争(朝鮮戦争)に従軍。1953年6月に中部戦線の金化戦闘の際、中国人民解放軍の捕虜となった。死亡確認書に記載されたハンさんの住所は「咸鏡北道茂山郡三峰、ケ08」となっている。2008年に价川政治犯収容所(14号管理所)から釈放され、晩年は茂山の自宅で過ごしていたものとみられる。死因は「激しい脳の損傷」と記載されている。
■拉致された4人の漁業関係者の死亡も確認
漁船で操業中に拉致されたカン・ヨジンさん、イ・ギハさん、ユン・サムムンさん、パク・サンウォンさんの死亡も確認された。カンさん(1983年9月15日死亡)は1972年5月に北朝鮮に拿捕(だほ)された漁船「クムヘ号」の乗組員で、イさん(1997年9月7日死亡)ら3人は1975年8月に拿捕された漁船「天王号」の乗組員だった。