2012年6月14日のニュース
漁業者が原発の再稼働にノーです。県漁連はきょうの通常総会で、佐賀県の玄海原発について安全体制が確立されない限り再稼働に反対するとの特別決議をしました。
県漁連の通常総会は県内の漁協の代表者およそ70人が出席して開かれ、玄海原発の再稼働に反対する特別決議案が全会一致で採択されました。
新松浦漁協 川上茂男組合長「①原発の安全性について十分な説明を行うこと②万一の事故の場合の安全保障体制を確立すること以上がない限り(再稼働に)反対する」
佐賀県の玄海原発は、長崎県から最短で8.3キロの距離に位置します。玄海原発に近い県北漁協組合長会が「福島の例を見ても万一の事故が起きたときの補償は不十分」などとして再稼働に反対していて、県漁連としても強い姿勢を示してほしいと特別決議することになりました。決議文では「玄海原発の30キロ圏内では多くの漁船が操業していて万一事故が起きれば水産業は壊滅的な打撃を受ける」と訴えています。
新松浦漁協 川上茂男組合長「今までにも放射能漏れとかお聞きしていますので漁業界は風評被害が1番不安ですね」「地元の方も、そういったことで訴えてくれという事でございましたので」
都道府県の漁連で原発の再稼働に反対する決議を行ったのは全国で初めてで県漁連は今後、国や九州電力に決議文を提出することにしています。
東日本大震災で発生したいわゆる「震災ガレキ」について、佐世保市の朝長市長は、放射能汚染がないことを条件に改めて受け入れる考えを示しました。
これはきょうから始まった佐世保市議会の一般質問で朝長市長が答えたものです。社民党の早稲田矩子・議員は震災ガレキの広域処理は放射性物質による汚染を地方に拡げるとして佐世保での処理に反対の立場から市の姿勢を質しました。
佐世保市 朝長則男市長「汚染されていないということが確認できれば、当然、受け入れても・・・一般廃棄物と変わりない訳ですから。全部を受け入れるわけではございません」「佐世保市としては応分の協力ができる、そういうことはしていくべきだと思う」
朝長市長はすでにことし4月、国や県の要請に伴い、宮城県や岩手県のガレキを受け入れることを表明しています。早稲田議員は市民の不安を理由に再考を迫りましたが、朝長市長は感情論ではなく、論理的に処理すべきだとして考えを変えることはありませんでした。震災ガレキの処理については大村市が処分場の能力の問題から単独での受け入れは難しいとの判断を今議会で示しています。
福島第一原発の事故で放射線に翻弄された生活を送っている福島の人たちの思いを記録した映画が、いま長崎市で上映されています。きょうは監督の舞台挨拶がありました。
福島の今を撮った映画「フクシマ2011」、メガホンを取ったのは稲塚秀孝監督です。以前制作した映画の主人公、二重被爆者の山口彊さんが遺していた言葉がきっかけでした。
稲塚秀孝監督「人間は決して原発を制御できないとおっしゃっていた」「地元(福島)でも復興に向けての動きは始まっているがまだ具体的に動き出していない時期」
この映画は東日本大震災により発生した福島第一原発の事故によって放射線に不安を抱えることと なった住民の苦悩を綴ったドキュメンタリーです。稲塚監督は去年5月から10カ月間、福島の南相馬市や飯舘村などで取材を続けました。
映画「放射能に色をつけて下さいって。そしたらみんな怖がって近寄りませんよね」
観た人は「忘れ去られていく不安を抱かせないよう絶えずメッセージを送る事が大事なのではないか」「募金活動をしているが足を止める人も少ない」「今だからこそ伝えないといけない自分の責任も感じた」
映画「フクシマ2011」は長崎市のセントラル劇場であすまで上映されています。
しっぽく料理発祥の地・長崎で現代風に再現です。販売を前に、きょう「長崎しっぽくうどん」が報道関係者にお披露目されました。
長崎卓袱浜勝があすから販売を始める「長崎しっぽくうどん」。きょう開かれた発表会には料理研究科の脇山順子さんも招かれ、その味を確かめました。
長崎卓袱浜勝 堀江純平総支配人「(スープは)昆布とかつおだし、煮干しでシンプルに薄味に仕上げています」
脇山さん「すごくいいんじゃないでしょうかおもてなし料理としてのうどんとして」
江戸時代中期に長崎の卓袱料理が伝わった京都で広まったと言われるしっぽくうどん。うどんで有名な讃岐地方では冬の郷土料理となっています。数種類の野菜をのせるのが一般的ですがこちらの店では卓袱料理発祥の地・長崎ならではのしっぽくうどんを作りたいと1年間試行錯誤を重ね五島うどんに、角煮や長崎の旬の野菜など7種類の具材を盛り付けました。
川波アナ「五島うどんなのでのどごしがとてもいい、味付けは上品。具だくさんなので色んな味が楽しめます。」
店では、多くの人が卓袱料理を知るきっかけとなり長崎の新たな人気メニューになればと期待を寄せています。長崎しっぽくうどんはあすから長崎市の長崎卓袱浜勝のメニューに登場します。(1200円)
梅雨の晴れ間となったきょう、長崎市の小学生がどろんこになりながら元気に田植えに挑戦しました。
田植えを体験したのは、長崎市立手熊小学校の全校児童26人です。手熊小学校では、毎年、学校の近くの田んぼを借りて、子どもたちがもち米を育てています。きょうは、梅雨の晴れ間が広がり絶好の田植え日和となりました。子どもたちは説明を聞いたあとおそるおそる田んぼの中に足を踏み入れます。
「つめたーい」
琴岡記者「ヌルヌルしてるー子どもたちとこの足場の悪いなか田植えを楽しんでいます」
女の子「ずー全然いかない、ズボって」「抜けな~い」
子どもたちはドロだらけになりながら20センチほどに伸びた稲を丁寧に植えていきました。
男の子「前よりも上手になったので簡単になってきました!」
女の子「最初に入る時に、濡れて冷たくなったのが楽しかった」
村 義則教頭「稲も含めて、草花を大切にする心を育てたり」「体験活動を通して、子どもたちが大人になるとき何かしらの肥やしになれば」
子どもたちは10月に稲の収穫をし、11月には学校でもちつき大会を行うということです。