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下北八戸沖石炭層生命圏掘削
Deep Coalbed Biosphere off Shimokita
航海概要実施計画航海科学計画書乗船研究者
航海概要
航海番号 337
研究ターゲット 深部石炭に支えられた海底下炭化水素循環と生命活動
探査海域 下北半島沖 日本
航海期間 東北地方太平洋沖地震の影響により「ちきゅう」の推進装置等が損傷したため日程等を再調整します(詳細
科学掘削船 「ちきゅう」
下北半島東方沖において海底下2000mを超えるライザー掘削を行い、海底下深部に埋没した未成熟の石炭層に関連する炭化水素循環システムと微生物学的・地球化学的プロセスを調査します。

調査項目の具体的な例として、以下の科学目標の達成を目指します:

  • 海底下深部の生命活動が海洋底の炭化水素循環にどのような役割を果たしているか?
  • 海底下深部に埋没した褐炭層の熟成プロセスは、地下生命圏を支えるエネルギーや栄養基質の源となるか?
  • 海底堆積物中の炭化水素の移動や特性の変化は、地下生命圏の生物量、多様性、代謝機能や活性とどのような関連性があるか?
  • この地域の熱起源、および生物活動起源の有機化合物の生産量はどのくらいか?そして海底下の炭素貯留量にどれだけ貢献しているか
実施計画

2006年に行われた地球深部探査船「ちきゅう」の慣熟航海期間中に、海底下511mまで試験掘削されたC9001孔を、ライザー掘削でさらに2200m以上掘進します。647-2200mの区間で約30箇所のコア試料を採取します。炭層や不整合面などの科学的重要性の高い地層では、コア回収率を改善する目的で、石油業界でよく用いられる大口径コアを使用する計画です。ライザー掘削時に生じるカッティングスと泥水ガスも連続的な船上科学分析に用います。ワイヤライン検層は通常の物性測定や孔壁画像の取得に加え、地層流体の採取と現場化学分析を行う計画です。

本航海は、JSPSによる最先端研究基盤事業の交付金の一部を用いて実施します。

航海科学計画書
IODP第337次研究航海 科学計画書(Scientific Prospectus)
乗船研究者
首席研究者
稲垣 史生(Fumio INAGAKI)
海洋研究開発機構 高知コア研究所(日本)
Kai-Uwe Hinrichs
ブレーメン大学(ドイツ)
研究支援統括
久保雄介(くぼ ゆうすけ)
海洋研究開発機構 地球深部探査センター
IODP推進室
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