福井・大飯原発:おおい町長、再稼働容認 週内に知事同意
毎日新聞 2012年06月14日 大阪夕刊
一方、県議会全協では共産党県議が反対意見を表明。「大飯原発が大丈夫だとどうして言えるのか」と問うと、西川知事は「(県原子力安全専門委員会は)現時点の科学的知見で、福島のような災害が来た時に対応が可能だと判断した」と答弁した。また、民主党県議は立地地域の雇用対策を国に求めるよう要請した。
地元選出の自民党県議は個人的意見として「再稼働は必要だ」と発言。別の自民党県議も「知事は冷静に対応した」と評価したが、会派としての賛否は明言しなかった。田中敏幸議長は「全協での意見を福井県の意見と受け止め、適切に判断してもらいたい」と求めた。
この日の時岡町長の同意表明について、おおい町本郷の元原発作業員の男性(69)は「町民の多くが原発関連の仕事に携わっている。生活を考えればしかるべき判断だと思う」。同町本郷の主婦(77)は「身内に原発で働く人がいるので反対しにくいが、もしものことを考えると恐ろしく、受け入れ難い」と話した。【松野和生、佐藤慶、山衛守剛】