もんじゅ君

こどもの日によせて

こんにちは、もんじゅ君、みなさん。
楽しくやっていますか? 坂本です。
きょうはそちらにいけないので、ニューヨークからメッセージをおくります。

きょうはこどもの日ですよね。
そして記念すべき日、原子力の電気が日本から消えた日でもありますね。

きのう、ここニューヨークで小出裕章先生の講演会がありました。
先生のお話はこの1年間、なんどもYouTubeや本できいたりよんだりしてきましたが
生でみるとやはりちがいますね。内容は本などでもわかるわけですが
やはり、「声」がいいですね。

40年にわたっていろんな研究や活動をされてきた
そういう方のじっさいのことばの重みが、よく感じられました。
ぜひみなさんも、ちかくで先生の講演会があればいってみてください。

講演のなかでも、きょうの記念すべき5月5日のことをお話しされていました。
先生にとっても感慨ぶかいのかもしれませんね。

ほんとうに、本来ならばこの原発の全停止が
永久につづけばいいんですけども。

でもたとえ、もし1基や2基、再稼働したとしても
(もちろんそれはよくないですけど)
そんなに「このよのおわりだ」というふうにさわぐことはないと思います。

もっと、どっしりとかまえて。

だって、原発とはとてもながいつきあいになるわけですから。
たとえば廃炉をするにしても何十年とかかりますし
事故が起きなくても、原発からでるゴミ……放射性廃棄物というのは
何十年、何百年、もしかしたら何万年とかけて
人類がつきあっていかなければいけない問題なわけです。

だから、持続的に。
あまり目先のことでカリカリせず、ながい目でみてすすんでいきましょう。

それではまた。

2012年5月5日
坂本龍一

2012年5月5日、DOMMUNE(ドミューン)で放送された特別番組『もんじゅ君といっしょ』の際にいただいた、坂本龍一さんからこどもたちへのメッセージですだよ。

▲ホームへもどる